「海外エンジニアになるために必要な実務年数を知っていますか?」
海外エンジニアは、最低でも「実務経験4年以上」で「TOEIC900点以上」を求められるため、未経験は99%不可能です。
未経験者の海外エンジニアの転職が難しい原因は下記3つです。
- 就労ビザの取得が厳しくなっている
- 求められるスキルのレベルが高くなっている
- 海外企業は即戦力を欲している
とはいえ、未経験者が海外エンジニアになる方法も存在します。
本記事では、海外でエンジニアをしている方の経験談をもとに、海外転職の障壁や対応策を紹介しています。
- エンジニアが海外転職できる3つのパターン
- 未経験エンジニアが海外転職する方法
- 海外転職するときの注意点
- エンジニアが海外転職する5つのステップ
本記事を読めば、あなたが海外転職を見据えたときに「何を準備し、何に注意するか」を迷うことなく行動できます。
また、海外転職におすすめの転職エージェントを3社紹介しています。
既に就労ビザ取得に十分な実務経験を持っている人は、登録の際に参考にしてみてください。
エンジニアにおすすめしたい海外転職に強いエージェント3選>>
エンジニアの海外転職の現状
海外エンジニアの転職市場は競合が多いですが、需要はさらに多いです。
世界中でIT化が加速しており、エンジニア需要と比例して年収も高まっています。
実際にイギリスのITエンジニアの平均収入は、下記画像のように右肩上がりです。
(引用:IT job Watch)
アメリカやイギリスの年収は日本より1.5〜2倍以上高く、年収は増加し続けています。
下記の表は、米・英・日のエンジニアの年収比較表です。
エンジニアの平均年収 | |
---|---|
アメリカ | 約1,150万円 |
イギリス | 約800万円 |
日本 | 約590万円 |
※2022年9月現在
海外エンジニアの需要が高まると同時に求められるスキルも上がるため、「経験と語学力」がないと日本からの転職は成功しません。
エンジニアが海外転職できる3つのパターン
エンジニアが海外転職できるのは下記3つのパターンです。
- 海外出向が望めるIT企業に勤めている人
…海外支社へ転属する - 転職を考えている人
…海外支社に現地採用される
…海外の企業に現地採用される
転職方法は、あなたの求めている状況によって説明が異なります。
それぞれの転職方法について紹介しているので、状況に合った転職方法を参考にしてみてください。
海外支社へ転属する
日本の企業に就職しているエンジニアが、海外出向するケースです。
海外支社へ転属するエンジニアの特徴として、下記が挙げられます。
- 業績が良い
- マネジメントスキルがある
- 語学力がある
海外支社へ転属する場合、現地エンジニアのまとめ役を任されることが多く、コミュニケーション能力は必須です。
会社から出向期間や出向場所が決まった状態で相談されたのち、辞令を受けるのが一般的な流れです。
海外支社に現地採用される
日系企業の海外支社へ現地採用されるケースです。
転職エージェントを利用しての転職になるので、下記の内容が自由に選択できます。
- 国
- 企業
- 仕事内容
- 年収
しかし、待遇が現地基準になるため年収が下がることもあります。
このケースもマネジメント能力を求められる可能性が高く、現地エンジニアと本社の橋渡し役を求めている企業が多数あります。
海外の企業に現地採用される
海外の企業へ現地採用されるケースです。
こちらも転職エージェントを利用しての転職になるので、下記の内容が自由に選択できます。
- 国
- 企業
- 仕事内容
- 年収
このケースは企業が海外にあるので、年収の変動が大きいです。
(引用:経済産業省「IT人材に関する各国比較調査 結果報告書 2016年版」)
東南アジアは日本より年収が低くなりやすく、アメリカやイギリスは年収アップが狙えます。
エンジニアが海外転職するために必要な3つのもの
エンジニアが海外転職するには下記3つが必要です。
- 就労ビザ
- 語学力
- 実務経験
就労ビザはもちろんのこと、語学力や実務経験も必須です。
就労ビザは取得に複数の条件があり、企業は取得をサポートしてくれます。
しかし、就労ビザの取得サポートは企業にとって手間です。
その手間をかけても良い人材であるために、語学力と実務経験が必須です。
それぞれ詳しく解説していきます。
就労ビザを取得する|海外で働くために必須
就労ビザは海外で働くためには必須です。
就労ビザの取得条件は主に下記の条件があります。
- 学歴
- 実務経験
- 年齢制限
この他に、国によって条件が加えられます。
東南アジアは働き手を求めているため、取得条件が簡単です。
先進国では「誰でも良い」というわけではないので、取得が難しいです。
理由は、年間を通して発行数が決まっていることや「人材不足な職種リスト」に該当しているかも大きな要因です。
語学力を習得する|TOEIC900点以上は必要
海外転職に語学力は必須です。
例として「TOEIC900点以上」とあげていますが、現地エンジニアと会話できるのかが重要です。
- コミュニケーションが取れるのか
- 仕事内容を共有できるのか
- 書類を誤解なく読めるのか
上記は仕事をするうえで当たり前のことです。
書類選考でTOEICの点数は良い評価を受けます。
しかし、面接でスムーズに会話できないと、コミュニケーションコストがかかると思われ、採用されません。
「英語を話すのが苦手」という方は、下記の記事で勉強法やコツを紹介しているので参考にしてください。
実務経験を得る|企業が採用しやすい
実務経験も必須です。
海外企業の思いとして下記のことが挙げられます。
- 就労ビザ取得サポートが手間
- 企業は即戦力が欲しい
- 本当は現地のエンジニアを雇えればいい
他国の人材を雇うことは、企業には手間となります。
手間を抱えても雇いたいという実務経験を持つことが、現地のエンジニアを抑えて就職するために必要です。
学歴がなくても、語学力と実務経験があればオファーが来るという人がいました。
当方、大学中退の高卒ですが海外でエンジニアやってます。 スキル、言語、経験があれば全然可能だと思います。 (もちろん、GAFAのような人気な大企業となるとまた話は別です。) 私が海外で転職活動をしていた時に、LinkedInを使ってましたが学歴がなくても職のオファーや紹介は沢山ありました。
一部引用:シティーズ
学歴があった方が間違いなく有利です。
しかし、実務経験を積めば海外転職できるのは間違いないでしょう。
未経験エンジニアの海外転職はほぼ不可能
未経験のエンジニアは99%海外転職できません。
理由は下記の3つです。
- 就労ビザの獲得が難しい
- 海外企業はコストを抱えたくない
- 実務経験と語学力がないとコミュニケーションが取れない
未経験エンジニアがどのように3つの課題をクリアしていくかを紹介します。
就労ビザの取得が難しい
就労ビザの取得は年々厳しくなっています。
そのため、未経験エンジニアができる対策として「経験を積むこと」が最優先です。
就労ビザは学歴と実務経験がセットになっている場合が多く、年収アップが狙える国は該当します。
学歴は学士以上が基本なので、高卒の人はさらに難しく、特出したスキルが必要です。
まずは転職エージェントに登録し、経験を積む期間と割り切って日本のエンジニアになることをおすすめします。
未経験からエンジニアになりたい人におすすめの転職エージェントを、下記の記事で紹介していますので参考にしてください。
海外企業はコストを抱えたくない
海外企業はコストを抱えたくありません。
未経験のエンジニアを抱えることは、下記のコストがかかります。
- 就労ビザ取得サポート
- コミュニケーションができない
- 業務ができない
イギリスを例に挙げますと、日本のように新卒を育てるシステムがなく、経験のある人が欲しいという企業が多いです。
働き方の違いから、未経験=コストと思われてしまいます。
実務経験と語学力がないとコミュニケーションが取れない
実務経験と語学力がないと、仕事の相談や意見交換ができません。
上記のツイートでもあるとおり、海外は意見交換が活発で、意見を求められます。
経験からくるアイデア、しっかりと伝えられる語学力が必要です。
エンジニアが海外転職する際の注意点
海外転職にはハードルがたくさんあります。
下記の内容を把握しておかないと、転職後の年収や文化の違いに困ります。
- 就労ビザの取得難易度が国によって違う
- 労働基準や給与が転職した国の基準になる
- 給与で支払われる通貨により日本円での年収が変わる
- 転職希望の海外情勢を把握すると失業のリスクが減る
- 転職希望の文化を把握することでトラブルを避ける
上記5つの内容を意識するだけで、海外転職での失敗を回避できます。
就労ビザの取得難易度が国によって違う
就労ビザは発展途上国や先進国かによって取得難易度が違います。
取得しやすいフィリピンと、取得しにくいアメリカを比較します。
学歴 | 実務経験 | 年齢制限 | その他の条件 | |
---|---|---|---|---|
フィリピン | 原則なし | 原則なし | 原則なし | 一定以上の所得水準が求められる |
アメリカ | 4年制大学以上の学位 または相当の実務経験(大学の1年が実務経験だと3年) | 0〜12年 | 原則なし | 原則なし |
※2022年9月現在
先進国は学歴に制限をかけていることが多く、求められている学歴がない場合、最大12年の実務経験で補う必要があります。
あなたが就労ビザを取得できるのかを調べ、今行うべき内容を把握してください。
労働基準や給与が転職した国の基準になる
労働基準や給与が現地基準になります。
日本で採用され、海外へ派遣される場合は日本の労働基準となり、現地採用の場合は現地の労働基準です。
- 年収
- 福利厚生
- 労働環境
現地基準になった結果、年収が落ちたケースもありますので、上記3つは必ず確認するようにしましょう。
給与で支払われる通貨により日本円での年収が変わる
現地採用の場合、支払われる通貨が日本円ではなくなります。
気になる求人には下記3つの支払い方法であるか確認してください。
- 購買力補償方式
- 別建方式
- 併用方式
購買力補償方式は海外赴任者に理解されやすい支払い方法ですが、別建方式は為替レートによって日本円での価値が変わります。
転職エージェントの条件では記載がないので、必ず質問するようにしましょう。
転職希望の国の社会情勢を把握すると失業のリスクが減る
転職希望の国の社会情勢を把握することで、失業のリスクを軽減できます。
海外出向は本社が日本にあるので、帰国という形になります。
しかし、現地採用の場合は最悪リストラもあるようです。
- 国の景気は悪いのか
- リストラは多いのか
- 日本の企業は撤退していないか
上記3つを気にしておくことで、転職後に最悪の事態を防げます。
転職希望先の文化を把握することでトラブルを避ける
転職希望先の文化を把握することは必要です。
日本では冗談で使われる言葉は、海外ではタブーなこともあります。
- 言葉
- ジェスチャー
- 宗教
- 働き方
- お金の払い方
転職希望先が何を大切にしているのかを事前に確認してください。
あなたが受け入れられない文化があるかもしれないので、自衛する意味でも確認は必須です。
エンジニアが海外転職する5つのステップ
「海外転職のイメージが湧かない」
「具体的な方法を知りたい」
実務経験を満たしていても、求人の見つけ方や方法がわからなくては転職できません。
ここでは、エンジニアが海外転職する5つのステップを紹介します。
- 転職エージェントで求人を探す
- 職務経歴書または英文レジュメを用意する
- 求人へ応募する
- 面接を受ける
- 内定をもらう
上記の流れが一般的な転職方法です。
事前に準備すべき内容も伝えているので、ぜひ参考にしてください。
海外転職は転職エージェントの利用が必須です。
- 求人がある
- 条件が記載されている
- 転職をサポートしてくれる
個人では得られない情報や転職エージェントのノウハウで、転職をサポートしてくれます。
登録は個人情報を入力するだけですので、5分ほどで終わります。
求人を見るだけでも良いので登録してみてください。
転職エージェントに登録した後は、職務経歴書と英文レジュメを用意します。
職務経歴書はあなたのキャリアとスキルをアピールし、希望条件を記載します。
英文レジュメは外資系に提出する職務経歴書です。
英文レジュメの書き方に困るかもしれませんが、転職エージェントがサポートしてくれます。
英文レジュメ添削だけでなく、面接対策も行ってくれます。転職エージェントを最大限活用することが転職の近道です。
英文レジュメが完成したら、求人へ応募していきましょう。
転職エージェントの場合、あなたにマッチした求人をエージェントが紹介し、その中から応募していきます。
- 企業へのコンタクト
- 面接の日程調整
- 必要な手続き
上記は転職エージェントが行ってくれるので、気になる案件があれば応募申請してください。
面接日になったら、実際に企業へ出向きます。
海外の現地採用の場合、面接は基本現地で行われます。
その際、下記の調整が必要です。
- スケジュール調整
- 有給の取得
- 飛行機の確保
面接方法を事前に確認してください。
どうしても難しいときは、インターネット等で面接ができるか質問しましょう。
転職エージェントを通して面接を受けた場合、転職エージェントから内定通知が来ます。
合否の結果は約1週間ほどかかる場合が多いです。
すぐに返信する必要はありません。再度検討してから返事するようにしてください。
- 本当に転職して良いのか
- 転職先の国で生活できるのか
生活環境が大きく変わるので、滞在中に衣食住のリサーチは欠かさないようにすると良いです。
入社が決まったら就労ビザの取得になります。
企業のサポートを受けながら取得を進めてください。
エンジニアにおすすめしたい海外転職に強いエージェント3選
海外エンジニアに転職を希望している場合「海外転職に強い」転職エージェントを利用しましょう。
なぜなら強みのある転職エージェントの方が、その分野の求人数が豊富であり、企業の内情もよく理解しているからです。
「海外エンジニアの転職に強い」おすすめの転職エージェントは下記の通りです。
転職エージェントによって、取り扱っている求人やサービス内容が異なります。
それぞれの強み・メリットを判断するためにも、複数の転職エージェントに登録しておきましょう。
もし迷ったら、本記事で紹介している転職エージェント「JACリクルートメント」「doda」「ビズリーチ」を利用してみてください。
より多くの「海外転職に強い」転職サイト・転職エージェントから比較したい方は、下記の記事を参考にしてください。
JACリクルートメント|ハイクラスの職歴を組みたいなら
公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp/
JACリクルートメントは「プロのアドバイザーにサポートして欲しい人向け」の転職エージェントです。
JACリクルートメントの強みは下記の通りです。
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「信頼ある転職エージェントを利用したい方」や「プロのアドバイザーに手厚くサポートしてほしい方」におすすめの転職エージェントです。
doda|英文レジュメと面接の課題解決がしたいなら
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「海外のハイクラス企業にスカウトされたい方」や「今よりも年収アップを目指している方」におすすめの転職サイトです。
エンジニアの海外転職まとめ
本記事ではエンジニアの海外転職事情をまとめました。
- 社会のIT化でエンジニアの需要が右肩上がり
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- 学歴によって必要な実務経験が最大12年になる
- 転職には転職エージェントを使用する
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しかし、エンジニアはどこの国も不足している人材であり、需要は今後も伸びていくでしょう。
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まだ実務経験が足りないという人も、国内のIT企業への求人もあるので、キャリアアップとしての利用をおすすめします。
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