控えめに言って、『エッセンシャル思考』を読むと人生が変わります。
毎日何百冊ものビジネス書籍が出版されていますが、『エッセンシャル思考』は5年に1冊あるかないかくらいの良書なのではないでしょうか?
まだ読んだことがない方はぜひ一読してみてください。
人生を変える1冊になるかも
エッセンシャル思考
エッセンシャル思考とは、限られた時間とエネルギーを効果的に配分し、最高のパフォーマンスを上げるための技術のことです。
「たった一つのやるべきことに集中すること」が大切であり、それ以外の雑多なことは切り捨てる勇気が必要であると論じられています。
目の前にやるべきことが多すぎて時間が足りないと感じている人や、何をやっても中途半端になってしまう人には非常に刺さる一冊となるでしょう。
『エッセンシャル思考』の要約
本書から、「限られた人生の中でやるべきことはそれほど多くはないのだ」ということを学ばされます。
これまでは成果を出すためには、多くのスキルを身につけたり、様々な種類の仕事をこなす努力が必要だと信じていました。
しかし、「自分にとって本当に必要なことは何か」を考え、そこに限られた時間とエネルギーの全て注いでいく方がよっぽど成果は上がるのだと考えを変えさせられました。
エッセンシャル思考は、忙しすぎる現代社会を生きていく上では確実に必要なマインドセットでしょう。
より少なく、しかしより良く
「より少なく、しかしより良く」というのがエッセンシャル思考の考え方です。
この一文を聞くと、グラハム・ヒルの「ものは少なく、幸せは多めに」というTEDトークを思い出します。
それもそのはずで、エッセンシャル思考はミニマリスト的な考え方であり、「今、自分は正しいことに力を注いでいるか?」を絶えず問い続けていくものだといいます。
つまり、エッセンシャル思考とは、より多くのことをやり遂げるための時間管理や生産性向上のための技術ではなく、「正しいこと」をやり遂げるために雑多なことを捨てるための技術なのです。
エッセンシャル思考では、エネルギーの使いどころを必要最小限にすることで、一番重要な物事において最大の成果を上げます。
選ぶ・捨てる
エッセンシャル思考では、本当に大切なものを選ばなければいけません。
選ぶことで、必然的に何かを捨てることにもなります。
つまり、何かに「イエス」ということは、その他の全てに「ノー」をいうことなのです。
つまりこれは「トレードオフ」が起きているということですが、非エッセンシャル思考の人はトレードオフが必要な状況になった時に、「どうすれば両方できるだろうか?」と考えるといいます。
そのために睡眠時間や余暇の時間を削りますが、睡眠が体調を整えることや余暇の時間が脳を創造的にし、ストレスを軽減してくれることを考えれば、その努力の方向はあまり正しくないのです。
自分の中で明確にやりたいことや、本当に大切なことがわかっていれば、「ノー」と言って雑多なことを捨てる勇気が出てくるでしょう。
自分の中での判断基準をもち、本当に重要なこと以外には「ノー」を言えることがエッセンシャル思考です。
しくみ化の技術
何かを成し遂げるには、「努力と根性」でやり遂げる方法と、「自動的にうまくいくしくみ」を作る方法があります。
エッセンシャル思考の人は、一旦やるべきことを決めたらそれを無意識に実行できるようにしておくのだそうです。
彼らは、重要なことをやり遂げるために、日頃から習慣を作り、その習慣を続けていれば、偉大な成果は自然とついてくるという「しくみ」を作ります。
習慣は妨害に打ち克つための最強の武器です。
習慣を作る段階で少しだけ努力をすれば、あとは勝手にうまくいくのです。
『エッセンシャル思考』のまとめ
一人ひとりに与えられた時間は同じですし、エネルギー量もそこまで変わらないと思います。
そうであるならば、何にその資産を使うのかは非常に重要な問いであって、成果を上げるためには「自分が本当にやりたいこと」や「強み」を知って、そこに全てを注いでいくようにしなければいけないと感じました。
何をするかと同じくらい、何をしないのかは大切な問いなのでしょう。
何をやっても中途半端になってしまう人や、常に時間が足りないと感じている人は「本当に大切なことにその努力を注げているのか?」を考え直すためにもぜひ一読してみてください。
人生を変える1冊になるかも
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