今よりも年収を上げたい・実力で評価されたいと思った時に頭に浮かぶのが外資系企業への転職。
一方で、激務・高い英語力が必要・クビにされるなど、日系企業との文化の違いが多いことから「外資系は地獄」と言われることも事実です。
実際に外資系企業へ転職してみたものの、「後悔した」「半年でやめた」との声もよくみられます。
そこで、この記事では、外資系企業に転職経験がある人の口コミを踏まえたうえで、外資系企業の「地獄」の実態に迫っていきます。
- 外資系転職が「地獄」と言われる理由
- 外資系転職をした人の口コミ
- 外資系転職に向いている人と合わない人
- 失敗しない外資系の企業選びのポイント
- おすすめの外資系転職に強い転職エージェント
外資系企業は本当に過酷なのか、合わない人にはどんな企業を選ぶべきなのかも解説していきます。
外資系企業への転職を検討している方は、以下の記事でおすすめの転職エージェントを紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
外資系転職が地獄と言われている5つの理由
外資系企業で働くことをキャリアの目的にする人は多くいますが、実際は転職して良いことばかりではないでしょう。
ここでは、外資系企業が「地獄」と言われる真相をお伝えします。
外資系企業が「地獄」と言われる理由は、主に下記の5つに分けられます。
詳しく確認していきましょう。
地獄の理由①完全成果主義なのでプレッシャーが大きい
外資系企業では成果主義の考え方が強いので、常にプレッシャーを抱えて働かなければいけないことが地獄と言われる理由の1つです。
日系企業が月給制を採用しているのに対し、外資系企業では年俸制やインセンティブ等を含む給与制度であるため、成果を出さなければ年収も低いままとなります。
「成果主義=年功序列が通用しない」ことを意味するので、後輩に追い抜かれるプレッシャーや上司からの圧力にも気を使う必要があるでしょう。
外資系企業では残業の文化があまりないので、業務時間内に仕事をこなせなければ「仕事ができない人」と思われてしまうこともあるようです。
このように、成果によって評価が決まるという点が大きなプレッシャーとなり、外資系企業が厳しい環境だとのイメージに結びつけられています。
地獄の理由②高い英語力(TOEIC850点以上)が求められる場合がある
企業や業種にもよりますが、仕事で問題なく使えるような高い英語力が求められることも、外資系企業が大変だとのイメージにつながっています。
たとえば、コンサル業界のBIG4の各企業では、書類選考の時点でTOEICの点数が850点以上でなければ面接を受けさせてもらえない場合もあるようです。
また、外資系企業の役員陣は外国人が多く、メールや会議などの普段の業務でも英語に触れる機会が多いです。
上層部と英語でコミュニケーションをとれることは、キャリアアップをするために重要な要素といえるでしょう。
社内やクライアントで日本語話者が多い場合は英語力はさほど求められませんが、基本的に英語の重要度は仕事のスキルに匹敵するほど高いです。
英語ができない人にとっては、外資系企業へ転職して働くことは地獄と感じてしまうのも仕方がないです。
地獄の理由③日系企業と比較してリストラが多い
日系企業に比べて、外資系企業ではクビが多いことが「地獄」と言われる理由の1つです。
成果主義であるという特性上、外資系企業は個人の成績に対する人事評価が厳しい傾向があります。
長期雇用を前提としている日系企業に対し、外資系企業はアップ・オア・アウト(昇進するか退職するか)の文化が強いので、出世できない人は企業から出される傾向にあります。
したがって、成果を残せないと最悪の場合はリストラになり次の転職を余儀なくされることも少なくないです。
突然の会社撤退がある場合でもクビにされるリスクが生じます。
地獄の理由④外資系企業では退職金制度がない企業が多い
外資系企業では退職金をもらえる制度がないことも「地獄」と言われる原因の1つです。
日系企業では従業員に長期的に働いてもらうことを前提としているため、会社に長年貢献してくれたことへの慰労金として退職金制度があります。
しかし、在籍期間よりも個人の成果や実力が重視される外資系企業では、転職が前提とされているために退職金をもらえない場合が圧倒的に多いです。
1つの外資系企業で長年働いても、福利厚生の面でメリットがあるとは考えにくいことから、一般的に外資転職はリスクが高いと思われる傾向にあるんですね。
退職金制度がない代わりに、確定拠出年金制度を設けていたり、給与に含まれている場合もあるので一概に悪いとは言えないですね。
そもそも退職金というのは日本独自の制度ですが、終身雇用制の崩壊によって退職金制度がある日系企業自体が減りつつあります。
実態として、外資系企業で退職金制度が無いことは必ずしもデメリットではないといえます。
地獄の理由⑤外資系=激務というイメージがある
外資系企業は「激務」だというイメージがあることから、転職をすると地獄を見るのではないかと考える人も多いでしょう。
たしかに、外資系企業には、仕事で成果を出したいあまりに働きすぎて身体を壊してしまう人もいます。
本社とのコミュニケーションが多い部署だと、時差の関係で会議が日本時間の深夜になってしまうこともあるようです。
このように、成果主義や本社との時差の影響が、外資系企業の負のイメージとなっています。
外資系企業とひと括りに言ってもすべての業種が激務なのではなく、金融やコンサルなどの特定の業種に限られることを理解しておきましょう。
実際に外資系へ転職した人の口コミ・体験談
ここまで、外資系企業へ転職することがなぜ地獄と言われているのかを解説してきました。
では、実際に外資系企業へ転職した人の評判にはどのようなものがあるのでしょうか。
詳しく確認していきます。
外資系転職をしてよかった人の口コミ
外資系企業へ転職をしてよかったとの口コミをまとめると以下の通り。
- 英語を強制的に使う環境に身を置くことで英語力が上がった
- 上司や社内政治など、人間関係に悩む必要がなくなった
- 自由な働き方により、ゴルフなどプライベートの時間も充実した
実際に口コミを調べてみると、「外資系企業に転職して英語のスキルが向上した」との声が多く見られました。
英語を使わざるを得ない環境で働き英語に触れる機会が増えることで、自然と英語を学習するモチベーションや能力が上がるようですね。
また、外資系企業ならではの成果主義という文化も良い効果をもたらしています。
日系企業では、年功序列であるがゆえに上司との関係性で悩む人も多いです。
しかし外資系企業では、実力主義で個人の能力が評価されることで、年齢による上下関係が無くなり人間関係のストレスから開放されます。
外資系企業は良くも悪くも人間関係がドライな傾向にあるので、上司に気を使う必要もほとんどないですね。
外資系企業は仕事の自由度も高いので、成果を出しさえすれば、プライベートの時間も充分に確保できます。
残業をする文化は「悪い」と考えられているので、仕事のスキルに自信がある方にとっては、仕事もプライベートも充実した生活を送ることが出来るでしょう。
外資系転職をして後悔した人の口コミ
外資系企業へ転職をして後悔した人の口コミをまとめると以下の通り。
- 英語に挫折してしまいすぐに辞めてしまった
- 仕事が激務で半年ほどで転職してしまった
- 外資系企業で働く人たちの文化と合わなかった
英語が苦手にもかかわらず、社内用語が英語だったために転職して半年でくじけてしまった例がみられました。
外資だからといってすべての企業が英語スキルを必要としているわけではないですが、英語に苦手意識をもつ人は、あらかじめ求められるレベルを十分に確認する必要がありますね。
また、激務であることや文化が合わないことなど、日系企業とのギャップに悩まされた人も多いようです。
外資系企業に限った話ではないですが、転職活動をする際は「ワークライフバランスをどのくらい求めるのか」、「どういう環境で働きたいのか」などの自己分析や企業分析を怠らずに行う必要がありますね。
外資系転職をしてまったり働きたいと思っている人は、今一度転職活動の軸を考え直してみたほうがいいかもしれません。
外資系へ転職するメリット・デメリット
外資系へ転職するメリット
外資系企業に転職するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 実力主義なので若手でも高収入を狙える
- 日系企業よりも仕事の自由度が高く裁量権が大きい
- 市場価値が上がり次の転職で有利になる
外資系企業の報酬体系としては、成果主義に基づき年俸制やインセンティブを採用している場合が多いです。
成果を出した人が昇進し高給を受け取り、成果を出せない人がどんどん会社から抜けていく仕組みになっているので、年齢関係なく高収入を稼げるチャンスが大いにあります。
また、裁量権が大きいこともメリットの1つです。
とくに、日本に進出して間もないフェーズにある外資系企業では、新たなことに挑戦できる機会が多くあります。
成果を出すために自分から能動的に仕事を掴み取り、経験を積んでいけることも外資系企業のメリットですね。
仕事だけでなく、働き方の自由度が高いことも外資系企業の特徴です。オンとオフがしっかりしているので、有給取得率が高いなどプライベートの時間を大事にする傾向があります。
成長機会が多い外資系企業でコツコツと結果を残すことが出来れば、自身のキャリアアップにもつながるはずです。
外資系企業では、さまざまな文化や価値観に触れることが出来るため、自身の視野を広げられます。
日系企業では経験できないことが外資系企業ではできるので、結果的に自身の市場価値を高め、次の転職で多くの企業に欲しがられる人材になるでしょう。
外資系へ転職するデメリット
外資系企業へ転職するデメリットとして以下の2つが挙げられます。
- 雇用環境が安定していない
- 福利厚生が充実していない
成果主義である以上成果を出せなければ給料は低くなり、最悪の場合はリストラされたり、転職を余儀なくされることもあるでしょう。
ただし、日本の外資系企業で働くかぎりは労働法で守られているのですぐにクビになる可能性は極めて低いです。
もうひとつのデメリットとして福利厚生が充実していないことも挙げられます。
外資系企業は社員の転職が前提であるため住宅手当などの制度は最低限しかありません。
とはいえ、日系企業に比べて給与も高く、福利厚生の少なさに配慮して年収が設定されている側面もあるので、必ずしもデメリットとはならないでしょう。
外資系転職が向いている人・合わない人の特徴
ここからは、外資系企業への転職が向いている人と合わない人の特徴を解説していきます。
外資系転職が合わない人
外資系企業への転職が合わない人の特徴は以下の3つです。
- 英語力やコミュニケーション能力に自信がない人
- 安定志向でリスクを好まない人
- 仕事において受け身の思考を持っている人
現時点で英語のスキルがなく、コミュニケーションをとることに苦手意識を持っている人は活躍は難しいです。
外資系企業では、本社との連絡や社内でも英語を使う機会が多いので、コミュニケーションをとれなければ仕事をする以前の問題になってしまいます。
仕事において受け身思考になってしまう人も、外資系企業には向いていないでしょう。
クライアントが海外の企業の場合や、社内においても外国人が多い中で、周りとの違いや変化に対応するのが苦手な人は、とくに注意が必要です。
外資系企業では国を超えて多くの文化に触れる機会が多いので、英語などのコミュニケーションスキルや変化を受け入れる姿勢は大切ですね。
外資系企業以外にもキャリアアップの選択肢は多くあります。ハイキャリア転職を実現したい人は以下の記事を参考にしてみてください。
外資系への転職が向いている人
外資系企業で働くのに向いている人の特徴は以下の3つです。
- 多様な視点を持ち、論理的に物事を処理できる人
- コミュニケーション能力が高い人
- 自分から主体的に行動できる人
インプットとアウトプット両方の能力に優れている人は転職に向いているといえます。
外資系企業では、日系企業で働くことに比べて異なる文化や価値観と接する機会があります。
新しい視点を素直に取り入れ、論理的に解釈し、コミュニケーションに変換して構造的にアウトプットができることは、外資系企業で活躍するために重要なスキルです。
自分から意見を主張し、多様な文化的背景を持った人たちと共通の意識を作り上げていくことは、仕事を進めるうえで大切なことですね。
【必見】外資系転職で地獄を見ないための3つのポイント
外資系企業への転職をし、後々地獄を見てしまわないためにも以下の3つのポイントを心に留めておきましょう。
- 外資系企業の文化や特徴を理解する
- 自己分析を行い、強み・弱みを知る
- 転職エージェントに登録し、企業の詳しい情報を知る
外資系企業の文化や特徴を理解する
転職活動を本格的に行う前に、外資系企業の特徴や社風についてあらかじめ理解しておきましょう。
日系企業と外資企業は、報酬体系や福利厚生、働き方などすべてにおいて違いがあります。
とくに成果主義の要素が強い分、チームよりも個が重視される傾向にあることは知っておく必要があります。
自己分析を行い、強み・弱みを知る
外資系企業と日系企業の違いを理解したうえで、自己分析をして転職活動の軸をはっきりさせることが大切です。
安定した環境に身を置いて働きたいのか、成長のためにどんどんチャレンジをしてお金を稼いでいきたいのかでは、まったく転職の進め方は違うでしょう。
自分のスキルが何で、どこでそれを活かせるのかを見極めていくことも外資系転職で地獄を見ないために必要なポイントの1つです。
dodaの適職診断の評判について興味のある方は以下の記事を参考にしてみてください。
転職エージェントに登録し、企業の詳しい情報を得る
外資系企業への転職を本格的に検討している方は、転職エージェントに登録することをおすすめします。
ネットで仕入れた情報だけでは信憑性が低く、円滑に転職活動を進めることは難しいでしょう。
転職エージェントは企業と直接の接点を持っているので、そこでしか聞けないような企業の内部の情報まで詳しく知ることができます。
「転職エージェントを使うにはまだ早い」と考えている人は、LinkedInというビジネスSNSを使うこともおすすめです。企業の情報収集ができるとともに、オファーをもらえることもあります。
外資系の転職に強いおすすめ転職エージェント
外資企業に転職するのであれば、外資系に強い転職エージェントを利用しましょう。
外資系転職の紹介求人数が多く、サポートが充実している転職エージェントを3つ厳選したので紹介します。
サービス名 | 公開求人数 | 対応地域 | 特徴 |
---|---|---|---|
リクルート エージェント | 211,000件 | 全国・海外 | ・圧倒的な求人数 ・リクルートエージェントにしかない求人も多数 |
JAC リクルートメント | – | 全国・海外 | ・グローバルポジションの求人保有率業界No.1 ・満足度の高さ |
ロバート・ ウォルターズ | 1,800件 | 関東・関西 | ・求人の半数以上が年収900万円以上 ・外資系専門エージェント |
リクルートエージェントは、業界の中でも圧倒的な知名度を誇るリクルートが運営しているサービスです。
求人数は他のエージェントと比較しても非常に多く、年収交渉の点でもかなり強いので、外資系転職でキャリアアップを目指す人におすすめでしょう。
JACリクルートメントはハイキャリア向けの転職エージェントで、日本国内だけでなくグローバルでの活躍を視野に入れている人におすすめです。
コンサルタントは少数精鋭で、質も利用者の満足度も高いので、抑えておきたいサービスの1つですね。
ロバート・ウォルターズは職種ごとにサポートチームを設置しており、幅広い業界から転職先の企業を選びたい方におすすめのサービスです。
まとめ:外資系転職は必ずしも地獄ではない
今回の記事では、外資系企業への転職は本当に地獄かどうか、口コミなどを交えつつ詳しく解説してきました。
外資系企業の環境は必ずしも地獄ではなく、負のイメージの原因とされる「激務」かどうかは業種や報酬体系によって決まる場合が多いです。
外資系企業は、英語やコミュニケーションが苦手だったり安定志向を求めている人には合わない可能性が高いです。
一方で、どんどんチャレンジして成果を出したい人や、変化に柔軟に対応できる人は外資系企業に向いているといえるでしょう。
外資系企業に転職経験がある方の口コミを調べてみても、「転職をして後悔した」との声よりも「転職をしてよかった」との意見が圧倒的に多く、外資系企業ならではの自由な働き方に満足しているようでした。
この記事を読んで少しでも外資系企業に転職したいと思った方は、ぜひ一度転職エージェントに登録し、お話を聞いてみてください。
サービス名 | 公開求人数 | 対応地域 | 特徴 |
---|---|---|---|
リクルート エージェント | 211,000件 | 全国・海外 | ・圧倒的な求人数 ・リクルートエージェントにしかない求人も多数 |
JAC リクルートメント | – | 全国・海外 | ・グローバルポジションの求人保有率業界No.1 ・満足度の高さ |
ロバート・ ウォルターズ | 1,800件 | 関東・関西 | ・求人の半数以上が年収900万円以上 ・外資系専門エージェント |
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