- 「外資系の経理業務へ転職って難しいのかな?」
- 「外資経理に必要なスキル・資格ってなんだろう?」
経理の仕事をしている方、経理の仕事に興味がある方であれば「外資系の経理業務へ転職して年収アップを目指したい」と考えている人も多いのではないでしょうか?
結論からいうと、外資系経理は「実務経験やスキルがあれば転職しやすい」傾向にあります。
外資系経理への転職は「年収アップやキャリアアップ」に繋がるため、経理職の実務経験がある方は転職をおすすめします。
とはいえ、外資系の経理業務は「日系企業の経理と異なる点」や「メリット・デメリット」がいくつかあります。
そこで本記事では外資系の経理職の特徴や転職するためのポイントを解説していきます。
- 外資系の経理業務の特徴
- 外資系の経理業務に必要なスキル
- 外資系経理職の転職に失敗しない方法
「実務経験がない・スキルがない方が外資系経理に転職する方法」についても紹介しているので、あなたが外資系の経理職に転職するための具体的な手順がわかるでしょう。
外資系の経理業務の特徴|日系企業との3つの違い
「外資系と日系で経理業務って変わるのかなぁ?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか?
結論からいうと、外資系と日系の経理業務で大きく異なる点は下記3つです。
- 会計基準の違い
- 通貨の違い
- 決算期の違い
本章では「外資系の経理業務の特徴」を日系の経理業務と比較しながら解説していきます。
外資系と日系の経理業務の違いを理解することで、外資系経理への転職に対する不安感が解消されるでしょう。
会計基準の違い
日系企業の場合は、自社に合った会計基準を下記の4種類から選択するケースが多いです。
会計基準 | 内容 |
---|---|
日本会計基準 | 企業会計原則をベースとした会計基準 |
米国会計基準 | 米国財務会計基準審議会(FASB)が発行する会計基準 |
国際会計基準(IFRS) | 世界標準を目指して作成された会計基準 |
国際会計基準の日本版(J-IFRS) | 国際会計基準を日本の経済状況に合わせて調整した会計基準 |
日系企業の場合は上記4種類から選択可能ですが、基本的に「日本会計基準」を活用して会計報告書類を作成します。
一方で外資系企業の場合は「本拠点の会計基準に従って会計報告書類を作成」することが多いです。
国それぞれで会計基準が異なるため、転職先の本拠点である会計基準を学ぶ必要があります。
通貨の違い
日系企業と外資系企業では「扱う通貨」に違いがあります。
通貨の違い | |
---|---|
日系企業 | 円表記が一般的 |
外資系企業 | 円表記から本拠点の通貨に換算 |
外資系の場合は、通貨を換算する際に「為替差損益の処理を行う」ため、為替相場の変動によって会計上の損益に影響が出る可能性があります。
外資系企業の経理職で働く場合は、経理業務だけでなく為替レート・為替リスクをチェックしておく必要があるので注意しましょう。
決算期の違い
日系企業と外資系企業では「決算期」に違いがあります。
決算期の違い | |
---|---|
日系企業 | 年1回の決算期にのみ決算業務を行う |
外資系企業 | 本拠点の決算時期に合わせて決算を行う |
外資系企業では、本拠点と決算期が一致していないと「親会社の決算期に合わせて仮決算を行わなければいけない」ため注意が必要です。
とはいえ、外資系企業の多くは国際会計基準(IFRS)を採用しています。
国際会計基準を採用している企業の場合は、本拠点と日本拠点の決算期が統一されているため、同時期に決算を行えます。
外資系の経理業務に転職する際に必要なスキル
「外資系経理の転職に必要なスキルってなんだろう?」「外資系の経理職の面接では何が重要視されるんだろう?」と疑問に思うでしょう。
外資系の経理業務に転職する際に必要となるスキルは下記の通りです。
- 経理の実務経験
- 語学力
- 経理に関するPCスキル
あなたが持つスキルが「外資系の経理業務で武器になるのかがわかる」ため、外資系経理の面接で強みを最大限アピールできるでしょう。
経理の実務経験 |経験3年以上だと有利
外資系経理の転職では、即戦力となる人材を求めているため「経理の実務経験」が必須です。
実際にJACリクルートメントの外資系の経理職の公開求人の多くが「実務経験3〜5年以上」を条件にしています。
出典:JACリクルートメント 外資系企業の経理財務特集の求人情報
出典:JACリクルートメント 外資系企業の経理財務特集の求人情報
日系企業と外資系企業とでは経理業務の違いはあるものの「基本的な業務内容」は類似しています。
そのため、日系・外資問わずに実務経験があると、外資系企業の経理職に転職できる可能性が高くなるでしょう。
語学力|ビジネスレベルの英語スキル
外資系の経理職に転職する場合、経理業務に関する内容を「海外支店の方とやりとりする可能性が高い」ため英語力が必要です。
具体的には「ビジネスレベル以上の英語スキル」があると、職場内外でスムーズにコミュニケーションが取れるため、外資系の経理職に積極採用されやすいです。
実際に、エン・ジャパンが行った「外資系勤務経験者が思う必要な英語スキル」を調査したところ、全体の約8割が外資系で働く上で「ビジネスレベル以上の英語力が必要」と回答しています。
参考:エン・ジャパン 第73回 アンケート集計結果「外資系企業で働くこと」について
外資系の経理職では、同僚や上司などが外国人であるケースが多く日常的に英語を使う機会があります。
さらに、年齢が上がるにつれて海外本社の上層部と関わる機会が多くなるため、ビジネスレベル以上の英語スキルは必要となるでしょう。
経理に関するPCスキル|Excel(エクセル)や会計ソフト
経理の仕事は、PCの使用がメインになるため、「エクセル」や「会計ソフト」などのPCスキルは必須となります。実際にJACリクルートメントの外資系の経理職の公開求人の多くが「PCスキルがある方」を条件にしています。
出典:JACリクルートメント 外資系企業の経理財務特集の求人情報
出典:JACリクルートメント 外資系企業の経理財務特集の求人情報
エクセルの場合は「SUM」「ROUND」などの基本的な関数や「ピボットテーブル」を使うケースが多く、それほど高度なスキルは必要ないでしょう。
会計ソフトは、会社によって採用している会計ソフトは異なります。
とはいえ、どのソフトもある程度の機能は共通しているため、会計ソフトの使用経験があればスムーズに業務をこなせるでしょう。
留意点として、エクセルや会計ソフトの表記は英語であるケースが多いです。
そのため、PCスキルと併せて「英語の読み書きスキル」も大切になるでしょう。
外資系の経理業務で有利となる資格|簿記2級・USCPA・BATIC
前章では「外資系の経理業務に必要なスキル」を紹介しましたが、スキル以外にも取得しておくと有利になる資格が多く存在します。
代表的な「外資系の経理業務で有利となる資格」は下記の通りです。
- 日商簿記検定2級
- USCPA(米国公認会計士)
- BATIC(国際会計検定)
上記の資格は、転職時に必須となるものではありませんが、保有していると業務に有利です。
各資格の内容や取得難易度は下記の通りです。
資格名 | 資格の内容 | 取得するメリット | 取得難易度 |
---|---|---|---|
日商簿記検定2級 | 企業の資産や負債、純資産の増減を管理し記録する技能を検定する資格 | 経理業務の即戦力になる人材だと証明できる | 200時間程度の学習で合格できる可能性が高い |
USCPA(米国公認会計士) | 会計や税務、財務などの基本的な能力があるか検定する資格 | 世界的に認知された公認会計士資格であるため、海外拠点でも活躍できる | 会計知識・英語力がない場合は1,500時間以上の学習が必要となる |
BATIC(国際会計検定) | 英語による会計取引や国際会計理論の理解度を検定する資格 | 国際会計スキルがある人材だと証明できる | 簿記2級よりやや難しく、米国公認会計士ほど、会計に関する専門知識は必要ない |
上記の資格は、外資系経理に転職する際に「優秀な人材である」ことをアピールできる武器となるため、取得しておくと良いでしょう。
外資系の経理業務に転職するメリット・デメリット
「外資系の経理職に転職しようか、まだ決心がつかない」という方もいるのではないでしょうか。
本章では「外資系の経理職に転職するメリット・デメリット」を紹介しています。
外資系経理の良い面・イマイチな面の両方を知ることで、後悔せずに転職活動を進められるでしょう。
外資系の経理業務に転職するメリット
外資系の経理業務に転職するメリットは下記の通りです。
- 年収アップに繋がる
- グローバルな視点で働ける
外資系企業は実力主義社会ゆえに「実績やキャリアがあれば」今よりも収入アップが狙えます。実際にJACリクルートメントの外資系の経理職の公開求人の多くが「年収700万円から1,000万円」を条件にしています。
出典:JACリクルートメント 外資系企業の経理財務特集の求人情報
出典:JACリクルートメント 外資系企業の経理財務特集の求人情報
20代の平均年収が「260万円〜362万円」、30代の平均年収が「400万円〜437万円」であることから、外資系経理の年収の高さが伺えます(参考:国税庁 民間給与実態統計調査)。
上記の内容からも、外資系経理の転職で年収アップできる可能性は高いでしょう。
また、外資系の経理職では日系企業よりも「グローバルな視点」で働けます。
外資系企業では多くの人種の方たちと働く機会が多くなります。
世界的にグローバル化が進む現代において、多様性の理解が深められる職場で働くのは「大きなメリット」と言えるでしょう。
外資系の経理業務に転職するデメリット
外資系の経理業務に転職するデメリットは下記の通りです。
- 日系で実務経験があると始めは戸惑うこともある
- 雇用環境が不安定である
外資系企業と日系企業の経理業務では、下記3つの点で大きく異なります。
- 会計基準の違い
- 通貨の違い
- 決算期の違い
そのため、日系で実務経験がある方は、経理業務の違いに戸惑う可能性があります。
とはいえ、基本的な経理業務は類似しているため、始めのうちに外資系の経理業務を学んでおけば、その後はスムーズに進められるでしょう。
また、外資系企業は日系企業とは異なり「雇用環境が不安定」なケースが多いです。
外資系企業の拠点は海外であるため、日本の事業展開を終了して撤退する場合もあり得ます。
日系企業は「終身雇用制度」が廃止されつつあるものの、いまだにその文化は根強く残っている傾向にあります。実際に、厚生労働省が行った「雇用慣行に関する調査」では、新卒から採用されて同じ企業に勤め続ける生え抜き社員が大卒で5割以上という結果となりました。
出典:厚生労働省 我が国の構造問題・雇用慣行等について
上記の結果からも、外資系企業よりも日系企業の方が安定性があるように伺えます。
そのため「外資系転職に成功しても突然解雇されてしまう可能性があること」を理解した上で転職活動を進めていく必要があります。
経理業務が未経験の場合は?まずは日系企業で実務経験を積もう
「経理未経験だけど外資系の経理職に転職したい」という方も多いのではないでしょうか?
結論からいうと「経理未経験で外資系の経理職の転職は難しい」です。
外資系の経理職を転職採用する場合は「即戦力となる人材」を探していることが多いゆえに実務経験が必須となります。
そのため、経理が未経験の方がいきなり外資系経理に転職するのは、非常に難易度が高いと言えるでしょう。
実際に外資系経理の求人では「未経験不可」の記載が多いです。
経理職が未経験の方は「まずは日系企業で経理の実務経験を積む」と良いでしょう。
日系企業の経理職で働いてみれば「経理業務が自分に合っているのか」を確認できる判断材料にもなり得ます。
本記事では「日系企業の経理求人が豊富な転職エージェント」も紹介しています。
あなたの目指す経理職になるために、必要な経験・スキルを地道に積み上げていきましょう。
外資系経理の転職に失敗しない方法|転職エージェントを利用
自分の実務経験やスキルに見合った外資系の経理職を見つけるのは難しく「思っていた転職先と違った」と後悔するケースは少なくありません。
「自分に合う外資系の経理職」を見つけるためには「転職エージェントの利用」をおすすめします。
転職エージェントは一人ひとりの転職活動を支援してくれるサービスです。
外資系経理に転職を希望する方が、転職エージェントを活用するメリットは下記の通りです。
- あなたの強みを活かせる外資系の経理職を紹介してくれる
- 優良な外資系経理の非公開求人とマッチングしてもらえる
- 履歴書添削や面接対策など手厚いサービスを受けられる
上記のメリットから、転職エージェントを利用すれば「あなたに合った外資系の経理職」を紹介してくれるでしょう。
転職エージェントは「外資系に特化」したサービスを利用すると良いです。
外資系に特化した転職エージェントであれば、企業の内情を知り尽くしているため、紹介してもらう際にミスマッチが起こりにくいです。
次章で「外資系経理の転職に強い」転職エージェントを紹介しているので、参考にしてください。
外資系経理の転職に強いおすすめの転職エージェント
外資系の経理職に転職を希望している場合「外資系に特化した」転職エージェントを利用しましょう。
なぜなら特化した転職エージェントの方が、その分野の求人数が豊富であり、企業の内情もよく理解しているからです。
「外資系の経理職に強い」おすすめの転職エージェントは下記の通りです。
リクルートエージェントは外資系だけでなく日系の経理職求人も多いので、経理未経験の方でも転職先の選択肢が豊富にあるよ。
転職エージェントによって、取り扱っている求人やサービス内容が異なります。
それぞれの強み・メリットを判断するためにも、複数の転職エージェントに登録しておきましょう。
もし迷ったら、本記事で紹介している転職エージェント「リクルートエージェント」「JACリクルートメント」「ロバートウォルターズ」を利用してみてください。
より多くの「外資系に特化した」転職サイト・転職エージェントから比較したい方は、下記の記事を参考にしてください。
リクルートエージェント|日系・外資系の経理求人を比較したい
公式サイト:https://www.r-agent.com/
リクルートエージェントは「求人の質と量」に力を入れている転職エージェントです。
外資系の経理職の求人も多く保有しているため、選択肢の幅が広がります。
外資系だけでなく日系の経理職求人も多いので、経理未経験の方でも安心して転職先の相談ができるよ。
リクルートエージェントの強みは下記の通りです。
- 非公開求人が多いため希望する外資系の経理職が見つかりやすい
- 内定後の年収の交渉力が高く年収アップが期待できる
- 外資業界に精通したコンサルタントが在籍しているので相談しやすい
リクルートエージェントは、非公開求人を多く取り扱っているため「あなたに合った外資系の経理職の転職先」が見つかりやすいです。
入社条件の交渉にも力を入れており、より良い条件で転職できるように、企業側にかけあってくれるのも利用する大きなメリットでしょう。
「多くの求人から外資系の経理職を比較したい方」や「外資系経理の転職で年収アップを目指している方」におすすめの転職エージェントです。
\ 業界最大手の信頼感 /
かんたん3分で完了。無料登録後もお金はかかりません。
JACリクルートメント|外資系に特化した転職エージェントを利用したい
公式サイト:https://www.jac-recruitment.jp
JACリクルートメントは「プロのアドバイザーにサポートして欲しい人向け」の転職エージェントです。
JACリクルートメントの強みは下記の通りです。
- 管理職やマネージャークラスの求人を紹介してもらいやすい
- 外資系転職のプロが在籍しているため相談しやすい
- 海外拠点の外資系企業とマッチングしやすい
JACリクルートメントは、利用者満足度が高く利用者の94.5%が「知人・友人に紹介したい」と回答しています(参考:JACリクルートメント 2017年度利⽤者 アンケート結果)。
各分野のエキスパートが多数在籍しているため、外資系の経理職分野に精通しているプロからサポートしてもらえるのも特徴です。
「信頼ある転職エージェントを利用したい方」や「プロのアドバイザーに手厚くサポートしてほしい方」におすすめの転職エージェントです。
\ かんたん3分で登録完了 /
無料登録後もお金はかかりません。
ロバートウォルターズ|自分のスキルや経験を活かした転職先を紹介してほしい
公式サイト:https://www.robertwalters.co.jp/
ロバートウォルターズは「自分のスキルを活かした転職先を紹介してほしい人向け」の転職エージェントです。
転職者の強みを分析し、あなたに合った転職先を紹介してくれます。
ロバートウォルターズの強みは下記の通りです。
- 自分のスキルを活かせる外資系の経理職とマッチングしてもらえる
- 海外拠点の求人も多くあるため転職先の視野が広がる
- 外資系のプロがグローバルな視点からアドバイスしてくれる
ロバートウォルターズは、年収・キャリアアップできる求人が多く、外資系企業の求人も保有しています。
キャリアコンサルタントの質が高く、転職者の強みやスキルを分析して、企業や職種とマッチングしてもらえるのも特徴です。
「スキルを活かせる外資系の経理職を紹介してほしい方」や「海外拠点での転職を考えている方」におすすめの転職エージェントです。
\ かんたん3分程度で登録完了 /
無料登録後もお金はかかりません。
外資系経理への転職方法|まとめ
外資系経理は実務経験やスキルがあれば「転職しやすい」傾向にあります。
とはいえ、外資系の経理業務は「日系企業の経理と異なる点」や「メリット・デメリット」がいくつかあります。
本記事で上記の内容を理解しておくことで、後悔なく転職活動を進められるでしょう。
外資系経理の転職を成功させるためには「転職エージェントを利用」をおすすめします。
転職エージェントでは、あなたに合った外資系の経理職を見つけられるように手厚くサポートしてくれます。
外資系経理に転職する際には「外資系に特化した」転職エージェントを利用しましょう。
「外資系の経理職に強い」おすすめの転職エージェントは下記3つです。
リクルートエージェントは外資系だけでなく日系の経理職求人も多いので、経理未経験の方でも転職先の選択肢が豊富にあるよ。
転職エージェントによって、取り扱っている求人やサービス内容が異なります。
それぞれの強み・メリットを比較するためにも、複数の転職エージェントに登録しておきましょう。
もし迷ったら、本記事で紹介している転職エージェント「リクルートエージェント」「JACリクルートメント」「ロバートウォルターズ」を利用すると良いです。
より多くの「外資系に強い」転職サイト・転職エージェントから比較したい方は、下記の記事を参考にしてください。
コメント