地頭力なんて鍛えることができるの?生まれつきだから地頭なんじゃないの?
結論、地頭力を鍛えることは可能です。
基本的に生まれつきの能力と考えられがちですが、後天的に鍛えることができます。
本記事で紹介する『地頭力を鍛える』では、地頭力を鍛える方法や、そもそも地頭力とはといった疑問を事細かに答えてくれます。
それでは、読んだら地頭力がよくなるであろう『地頭力を鍛える』についての要約と感想を書き記していきます。
読んだら地頭がちょっとよくなります
地頭力とは?
そもそも地頭力ってなんなの?
まずは地頭力の定義について解説していきます。
いわゆる「頭がいい」と言われる人には以下の3つのタイプが存在すると言われています。
- 知識・記憶力が高いクイズ王タイプ
- 対人感性力が高いコメディアンタイプ
- 考える力が高い数学者タイプ
地頭がいいと呼ばれるのは「考える力が高い数学者タイプ」の人で、今後の時代でもっとも重要な存在になると言われています。
これまでの学校教育において「頭がいい」とされる代表格は、知識・記憶力が高いクイズ王タイプでした。
しかし、現代では彼らクイズ王が持つ知識や記憶力の優位性は全くと言っていいほどないですよね。
なぜなら必要な情報があれば一瞬で検索することができる時代になってしまったからです。
そんな時代だからこそ重要になるの能力が「考える力」であり、これからは地頭力の高い人々が優位性を持っていきます。
地頭力の構成要素
地頭力と聞いて、なんとなくの言葉のイメージはつくものの、具体的にどのような能力を指すのかわからないのではないでしょうか?
『地頭力を鍛える』の著者の細谷功さんによれば、地頭力は以下の構成要素に分解することができるといいます。
- 知的好奇心
- 論理的思考力
- 直観力
- フレームワーク思考
- 仮説思考
- 抽象化思考
どれもこれもなんとなく聞いたことはあるワードですね。
図解してある通り、地頭力は、知的好奇心・論理的思考力・直観力が土台となって構成されています。
土台となる3つの能力はもちろん大事です。
しかしその上に乗っかるフレームワーク思考、仮説思考、抽象化思考が非常におもしろく、参考になりましたのでそちらについて簡単にまとめていきます。
地頭力を構成する重要な3要素
- フレームワーク思考(全体から考える)
- 仮説思考(結論から考える)
- 抽象化思考(単純に考える)
上記3つの能力を鍛えることで地頭力を鍛えることができるといいます。
そして、地頭力が身につけば、物事を圧倒的に効率良く進めることができるようになるといいます。
地頭力とは考えるプロセスや習慣であるため、訓練することで鍛えることができるはずです。
この本を読んで地頭力を鍛えよう
フレームワーク思考
フレームワーク思考とは、各人の持つ思考の癖を取り払い、コミュニケーションを効率的に進めるために欠かせない能力です。
大きく分けると、「全体俯瞰力」と「分解力」に分けられるそうです。
全体俯瞰力とは簡単に言えば、「木を見て森を見ず」「鳥の目を持て」「マクロから考えろ」などで言われていることです。
全体を俯瞰してから物事に取り組まなかった場合、自分の思考の枠組みの中で考えてしまいアウトプットがずれてしまったり、各論ばかりに目がいき、考えに漏れが発生してしまいます。
全体俯瞰力を身につけるためには、何か課題に取り掛かる際に「一歩引いて考える習慣」をつけることが有効です。
また分解力とは、物事をできる限り切り分けて考えることのできる力のことを指します。
3CやSWOTなど代表的なフレームワークでも使われている”MECE”と呼ばれる切り分け方が基本で、物事をモレなくダブりなく思考を整理することが大切です。
仮説思考
仮説思考とは、手持ちの情報だけでもっとも可能性の高い結論を想定することです。
何かを分析する際にも、情報を一通り集めてから結論を出しにいくのではなく、ある程度の情報が揃った段階で可能性の高い仮説を立て、そこに向かって必要な情報を集めていく方法の方が効率がいいのは想像できます。
図からもわかるように、仮説思考の方が圧倒的に早く無駄なく結論にたどり着くことができるでしょう。
仮説思考をするためのポイントとして以下の3つがあるといいます。
- どんなに少ない情報からでも仮説を構築する姿勢
- 前提条件を設定して先に進む力
- 時間を決めてとにかく結論を出す力
仮説思考には落とし穴もあり、初めの仮説にこだわり過ぎてしまうと結論がずれてしまうことがあるので注意が必要です。
必要に応じて仮説を立て直しましょう。
抽象化思考
抽象化とは「一を聞いて十を知ること」で、物事の本質を捉えて単純化することのできる能力を指しています。
抽象化思考ができないと課題解決も表層的な「もぐらたたき」的なものになってしまい、いつまでたっても本質的に解決することはありません。
何か目の前に課題が現れた際に、「この課題の本質的課題はなんだろう?」となぜを繰り返し迫っていき、本質的課題が見えたところで具体的な解決策を導き出すと良いでしょう。
抽象化思考を癖にしておけば、新しい課題に出会った際にも「既視感」が生まれるはずです。
『地頭力を鍛える』まとめ
本書には様々な力が書かれていますが、本質的には「考える力」が地頭力の正体でしょう。
情報が溢れる社会の中で必要なのは、その情報をどのように料理するかを「考える」力です。
「地頭力なんて生まれつきのもので後天的につけることなどできない」と考えている方も諦めないでください。
考えるプロセスをこの本のように仕組み化し習慣化すれば、知らず知らずのうちに地頭がよくなっていくことは間違いありません。
本書を手にとって今の時代を生き抜くために必要不可欠な「地頭力」を鍛えてみてはいかがでしょうか?
この本を読んで地頭力を鍛えよう
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