学生と社会人では求められるものが異なり、社会人として持つべき常識や、働くための覚悟が必要となります。社会人として大切なことをしっかりと頭に入れ、取引先や社内で失礼のないようにしたいものです。
今回は社会人として大切なこと7つと、それらを実践するメリットを解説していきます。
これから社会人になる方はぜひ参考にして、周りと差をつけましょう。
社会人として大切なこと7選
学生と社会人では大きな違いがあります。社会人になる際、どんなことに気を付けるべきでしょうか。ここでは、以下の社会人として大切なこと7つを紹介します。
- 感謝の気持ちをもつ
- 相手を敬う
- 時間を守る
- 自分の行動に責任をもつ
- 失敗を恐れずに挑戦する
- 報連相(ほうれんそう)を徹底する
- 言葉づかいや服装に注意する
感謝の気持ちをもつ
誰かに何かをしてもらったら、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
新入社員はわからないことが多く、教えてもらう機会が多いです。新入社員だから「教えてもらって当たり前」ではなく、相手は自分に教えるために時間を割いてくれていることを頭に入れておきましょう。
また、周りに配慮する姿勢も大切です。たとえば、何でも質問するのではなく、まずは自分で調べてみる癖をつけましょう。これも「相手の時間を奪わない」ために必要な配慮となります。
互いに支え合って働いていることを忘れずに、感謝の気持ちと配慮をすることで、より良い関係を築くことができます。
相手を敬う
年上・年下や上司・部下にかかわらず、相手を敬うことが大切です。ただ相手を尊敬すれば良いというわけではなく、相手の意見や、立場を尊重する姿勢が重要となります。
相手を敬う気持ちは、自分の態度や言動に表れ、相手に伝わります。常に相手を敬う気持ちがあると、良好な関係を築け、自分にとっても仕事のしやすい環境になります。
また、素直に相手の意見を受け入れることは、相手の意見を尊重することです。自分の能力や地位におごらず謙虚な姿勢で、相手の意見を受け入れましょう。
時間を守る
時間を守るのは当たり前のことですが、できないと自身の信頼を失うことになります。
アルバイトだと少し遅れても許されることもありますが、社会人は1分でも遅れると「遅刻」とみなされ、周りからの評価が下がってしまうのです。特に取引先との約束に遅れてしまうと、第一印象が悪くなり、契約を取れないなども起こり得るでしょう。
そうならないためにも、基本的に約束の時間よりも5分前に行動するなど、普段からの工夫が必要です。やむをえず遅刻する時には、なるべく早く相手に連絡して謝罪しましょう。常に「相手の時間を奪わない」ことを心がけ、時間を守る意識が大切です。
自分の行動に責任をもつ
期限を守る、約束を守るなど仕事に責任を持つようにしましょう。
企業ではプロジェクトに多くの人が参加して、1つのものを作り上げるものです。あなたの行動は、周りのあらゆる人に影響を与えます。
たとえば、1人が締め切りに遅れてしまうと、その次の工程、またその次の工程と遅れがどんどん広がっていきます。そのため、企業では1人1人が与えられた業務に責任を持って取り組みましょう。
また、ミスを人のせいにしないことも責任を持つことに繋がります。ミスを起こさないように準備を行い、万が一ミスが起きたときはできるだけ責任を持って最後まで対応することが大切です。
自分の行動に責任を持って、丁寧に作業を行い、仕事の質を上げられるように意識しましょう。
失敗を恐れずに挑戦する
失敗が怖くて挑戦できないと、成長のチャンスを逃してしまいます。失敗するのが怖くて何も行動しないと、評価されにくくなり、新しい仕事を任される機会も減ってしまいます。
新入社員のうちにたくさん失敗して、経験を積むことが大切です。失敗すると、その原因を分析して根本的な解決方法を探します。このプロセスこそが分析力や対応力などを高め、自身の成長に繋がるのです。
つまり、失敗を恐れずに行動することで、成長スピードが速くなります。また、若いうちなら失敗しても上司がフォローしてくれることも多く、業務上の責任範囲も小さいので、失敗するリスクも低いです。
若いうちにたくさん挑戦して失敗する経験を積んでおきましょう。
報連相(ほうれんそう)を徹底する
「報連相」とは、「報告」「連絡」「相談」を総称したものです。組織の中で仕事をするときは一人ではないので、情報の共有が大切です。トラブルが起きたときは自分で判断せず、必ず報連相を心がけましょう。
報連相では、タイミングと正確さが重要です。大きなトラブルが起きると、報連相を後回しにしてしまうこともあるでしょう。しかし報連相が早ければ早い方が解決しやすくなり、対応する手立ても増えます。
また、起きている事実を正確に伝えることも大切です。どこまでが事実で、どこからが自分の憶測なのかをしっかりと区別し、相手に誤解のないように伝えましょう。何かトラブルが起きた時こそ、スピーディかつ必要な情報を正確に伝えるようにしましょう。
言葉遣いや服装に注意する
正しい敬語を使うことや、清潔感のある身なりは最低限のマナーです。言葉遣いに関しては、適切な距離感を保った言葉遣いを意識しましょう。
同僚や先輩と親しくなるために少し砕けた口調で話すこともあるでしょう。しかし、それを周りの人が聞いて不快にならないか、またはお客様や取引先の方に聞かれても問題ないかを考えましょう。
相手に対し、適切な話し方をすることは、相手だけではなく、会社全体の雰囲気にも関わってきます。
服装に関しては、基本的に会社のルールに従いましょう。さらに、取引などのビジネスの場面では「清潔感」が非常に大切です。髪型からスーツのしわなど、細かいところまで意識し、相手に失礼のない身だしなみを心がけましょう。
社会人として大切なことを実践するメリット
上記の社会人として大切なビジネスマナーを実践するとどのようなメリットがあるのでしょうか。メリットとしては、主に以下の2点が挙げられます。
- 信頼関係が築きやすくなる
- コミュニケーションが円滑になる
このように職場で良好な人間関係を築けます。
信頼関係が築きやすくなる
社会人として大切なことを実践すれば、自分と関わる同僚や上司に好印象を与えられます。周りからの評価が高くなり、信頼関係を築きやすくなるのです。
一緒に働く同僚や上司との信頼関係を築けると、スムーズに仕事ができるようになります。その結果、お客様との関係や売り上げなどにも良い影響を与えます。
同僚や上司との信頼関係は、結果的にお客様や取引先との信頼関係にも繋がるのです。
コミュニケーションが円滑になる
円滑なコミュニケーションが取れる点も大きなメリットとなります。ビジネスマナーは、相手との適切な距離感を保った会話を行うのに役に立つからです。
ビジネスの場でのコミュニケーションは「どこまで踏み込んでいいのか」特に最初は線引きが難しいです。しっかりとビジネスマナーを守った会話を心がければ、失礼に当たることはありません。
また、適切なコミュニケーションが取れると、第一印象が良くなります。第一印象が悪いと、後から払拭することは難しいです。最初に良い印象を与えるためにも、円滑なコミュニケーションは欠かせません。
採用面接で「社会人として大切なこと」が聞かれる理由
今まで紹介した「社会人として大切なこと」は、仕事をするうえで最低限のビジネスマナーです。一方で採用面接では、
- 社会人として働く覚悟はできているか
- 会社と価値観が合うか
上記のことを確認するために、「社会人として大切なことは何ですか」と質問されることがあります。どちらも、入社して企業と新入社員の双方が、気持ちよく働くために必要な確認事項です。
社会人としての覚悟と自分の持つ価値観を上手くアピールできないと、会社に必要な人材と見なしてもらえません。新卒採用や転職活動を控えている方はぜひ参考にしてください。
社会人として働く覚悟ができているかを確認するため
まず、「社会人として働く意欲がどの程度あるのか」を確認しています。面接官は、あなたが「仕事」をどう捉えているかを知りたいのです。たとえどんなに能力が高い学生でも、働く意欲がなく、学生の延長線のような気持ちで働く人材は採用したくありません。
学生と社会人の違いは、社会や企業、そしてお客様に「価値を提供する」ことです。
社会人はどんな価値を提供できるかを考え、能動的に行動しなければいけません。社会人という自覚を持ち、自分の仕事を責任を持ってこなす覚悟があることをアピールしましょう。
会社と価値観が合うかを確認するため
働く覚悟を確認する他に、仕事に対してどのような姿勢や考え方を持っているかを知ることで、自社にマッチするのかを判断しています。
もし会社の価値観とあまりにもかけ離れていると、企業と新入社員、双方にとって働きづらく、途中で辞めてしまう可能性があるからです。入社して一緒に働く仲間として、これから先長く働くためにも、会社と価値観が合うことが大切です。
価値観には「こんなことをやりたい」という自分ベースのものと、「社会に役立つ」ことが前提の相手ベースのものがあります。
企業は特に後者の相手ベース、つまり「一緒に働く人や取引相手、お客様に対してどんな姿勢で仕事をするのか」を確認しています。そのため、自分がどのように社会に貢献し、どんな姿勢で仕事をしていくのかをアピールすることが大切です。
採用面接で「社会人として大切なこと」を回答するポイント
自分の思う社会人として大切なことを、上手くアピールするにはどうしたらいいでしょうか。面接では、心の中で思うことがあっても、それを言葉で相手に伝わるように回答しなければいけません。
ここでは効果的に自分の考えを伝えるために以下の2つのポイントを解説します。
- 根拠となるエピソードを語る
- 自信をもって答える
根拠となるエピソードを語る
自分の意見を話すときはその根拠となるエピソードを一緒に話すと、相手に伝わりやすくなります。
「社会人として大切にしたいことは、人と人とをつなぐことです」と言われてもピンとこないですよね。
そこで、身近なサークルやアルバイトでの経験をセットで話してみましょう。
たとえば、「アルバイトで新しいメンバーが入ったら歓迎会を主催していました。スタッフ同士が仲良くなり、仕事が円滑に回るようになっています」というように具体的な例があると、イメージがしやすく、説得力が増します。
「行動したことでどんな良い影響があったのか」「仕事でどう活かせるのか」まで話せると、入社後のイメージを広げられて好印象となります。
自信をもって答える
自信を持って答えると、説得力が増し、面接官に好印象を与えられます。自信のなさは面接官に伝わってしまいます。
学生生活の中で特に大きな成果をあげた経験がない場合でも、スケールの小さな経験で十分アピール材料になります。
たとえば、毎日読書をしたとか、4年間同じアルバイトをやり続けたなど、自分では大したことではないと感じられますよね。しかし、「継続した」という点に重きを置いて話すことで、大きなアピールポイントになります。
また、話す際はポジティブな言葉を使うようにしましょう。見せ方によって、聞き手に与える印象は大きく変わります。
どんなに小さな成功体験でも、それを自信を持ってアピールする姿勢が評価されるため、堂々と話しましょう。
「社会人として大切なこと」の深掘り方法
社会人として大切なことについて回答する時は、しっかりと深堀することで説得力が増し、面接官に印象を与えられます。
以下の3点を意識して深堀りして考えてみましょう。
- 人と一緒にした経験から掘り下げる
- 企業にどう貢献できるのかを考える
- 友人に他己分析してもらう
人と一緒にした経験から掘り下げる
部活動やサークル、アルバイトの経験から、集団での自分の役割がどうだったのか振り返ってみましょう。会社で働くということは、チーム戦です。面接官はあなたが「チームの中でどのような行動を取る人物なのか」を見ています。
人と一緒に何かを成し遂げた経験を語る時は、
- やったこと(成果)
- 背景や自分の思い
- 問題に対して取り組んだこと
- そこから得た学び
これらを整理して、わかりやすく伝えましょう。
また、部活やアルバイトなど異なる集団の中で、自分が「何を大切にしているか」を考えてみましょう。それが会社という集団でも生かせる自分の強みとなります。
アルバイトやサークルはありきたりな題材かもしれませんが、人それぞれ得た経験や学びは異なります。自分の経験や学びをしっかりと伝えることで、差別化を図れるでしょう。
企業にどう貢献できるのかを考える
志望する企業がビジネスを展開する領域、業界の方向性などを分析しましょう。その上で学生生活を振り返り、自分の価値観や長所を、「どのように企業で生かせるのか」を意識することがポイントです。
また時代の変化と共に、会社の進んでいく道や会社が提供するものも変化していきます。その変化を想定し、その中で自分がどう柔軟に対応していくのかを考えていく必要があるでしょう。
たとえばサークルを続ける中で、学年が変わり、新たなメンバーが加わって、自分の立ち位置が変わることがあります。その時自分はどのように新たな環境に適応し、新たな人間関係を築いてきたのかを振り返ってみましょう。
そのエピソードはそのまま、会社に入った時に自分がどのように立ち回るかを、面接官にイメージさせることができます。
友人に他己分析してもらう
自己分析を繰り返し過去を振り返るだけでなく、友人に協力してもらって、他己分析をしてみましょう。他己分析の強みは、自分では気づけない自分の長所や短所を知れることです。
たとえば、自分では当たり前だと思っていた「毎日、新聞を読むこと」も、他人から見たら強みになります。他己分析をお願いする時は、意見の偏りを避けるため、できるだけ様々な年齢や性別の人に頼みましょう。
まとめ
ここまで、社会人として大切な7つのこととを解説してきました。
今回紹介した方法で準備をすれば、面接でも落ち着いて回答できるでしょう。
しかし面接では、予想もしていない質問をされる場合もあります。面接の準備に自信がない…という方は、転職エージェントを利用するのも1つの方法です。
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