リクルートの新卒だった頃にメンターに読むように言われた『イシューからはじめよ』を再読してみました。
結論からいうと、『イシューからはじめよ』は問題解決に携わるすべてのビジネスパーソンが読むべき名著中の名著です。
新卒で読んだ時と違う視点を持って読めて学びが多くありました。
社会人になりたての方などは間違いなく読むべき一冊でしょう。
本書の内容を簡単にまとめると、「解くべき問題」と、「解の質」の両方を高めることで価値の高い仕事ができるというものでした。
より具体的な内容についてはこれより解説していきます。
- 問題解決を生業とする人
- 知的生産性を圧倒的に向上させたい人
- 社会人になりたての方
イシューとは?
『イシューから始めよ』が本書のタイトルですが、そもそも「イシュー」とは何を指すのでしょうか?
リクルート時代にも事あるごとに「イシューは何なの?」と突っ込まれていましたが、最初はその意味がわからず困惑し続けていました。
「イシューと論点を明確にしてから持ってこい」ってリアルに100回くらい怒られました。
問題解決研修をはじめとする多くのビジネススキル研修を実施しているグロービスによると、イシューの定義は以下の通りです。
イシューとは、一般的な用語としては「論点」「課題」「問題」などと訳されることが多いが、「クリティカル・シンキング」においては、論理を構造化する際に、その場で「何を考え、論じるべきか」を指す。
参考記事:グロービス大学院 MBA用語集 イシュー
より定義を噛み砕いてみると、イシューとは「何を考え、何を論じるべきか」の課題や問題のことです。
本書の著者である安宅和人さんによれば、世の中の多くの問題は以下の4種類に分けられると言います。
- 「答えを出せる」かつ「答えを出す必要性が高い」
- 「答えを出せる」かつ「答えを出す必要性が低い」
- 「答えを出せない」かつ「答えを出す必要性が高い」
- 「答えを出せない」かつ「答えを出す必要性が低い」
この中の①「答えを出せる」かつ「答えを出す必要性が高い」がイシューになります。
答えが出せない問題に対して多くの時間や体力を使って悩んでいる人が多くいますが、それは「考えているフリ」をしているだけで、何の価値も生み出すことのできない活動です。
答えが出ない問題に対して悩んでしまうことって振り返ってみると意外と多いことに気づくと思います。
安宅和人さんは、「悩んでいると気づいたら、すぐに休め」と述べています。
「悩む」と「考える」は全く違う種類のものであり、知的生産に関わる人にとってはこの2つの違いを理解しておくことがとても重要だそうです。
「悩む」と「考える」は全く別物
イシュー度と解の質を上げることで、価値のある仕事を行う
前提として、「価値のある仕事」は世の中にごくわずかしかありません。
だからこそ、何も考えずにがむしゃらに働き続けても価値のある仕事ができる可能性は非常に低いです。
安宅さんは、がむしゃらに働いて価値のある仕事に辿り着こうとすることを「犬の道」を歩むと表現しています。
入社したての新卒時代は労働時間を増やすことで価値を出そうと必死でした。
たとえ人並み外れた体力と根性を持っており、「犬の道」を歩んで価値ある仕事ができるようになったとしても、そういった人はそのやり方でのみしか部下に仕事を教えることができません。
そうなってしまってはリーダーとして結果を出すことはできないでしょう。
根性で何かを成し遂げたとしても再現性がないですもんね…。
価値のある仕事をするためには、たどるべき道があります。
その道とは、まずはイシューをきちんと見極め、その上で解を徹底的に磨き込むことです。
- イシューを見極める
- 解を徹底的に磨き込む
イシューの見極めや、解の磨き込みは訓練をすることでレベルアップしていきます。
「正しい問題」(イシュー)に集中し、「正しい訓練」(解の磨き込み)を積み重ねることでビジネスパーソンとしての成長につながっていくのでしょう。
『イシューからはじめよ』のまとめ
限られたリソースの中で最大限の価値を発揮するためには、適切なイシューを見出すことが大切です。
イシューを見極めることは最初は非常に難しいかもしれませんが、何度も思考の訓練をすることによってどんどん筋の良いイシューを出すことができるようになってきます。
ぜひ『イシューからはじめよ』を一読して、ご自身の知的生産性を向上させてみてください。
イシューから始めよをはじめとするビジネスマンが読むべきビジネス書籍は無数に存在します。
お金も時間もかけずにビジネス書籍の内容を効率的に頭に入れたい場合には、本の要約サービスflierもおすすめです。
いまなら7日間の無料体験も実施されていますので、ぜひこの機会に利用してみてください。
今なら7日間無料
無料体験期間中に解約すれば一切お金はかかりません
コメント