【書評】生産性 マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

生産性のアイキャッチ

成長するとは生産性が上がること。

そう断言するのは、『生産性 マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの』の著者の伊賀泰代さんです。

世界一生産性の高い企業出身の伊賀さんによる「生産性」についてのこの本は、多くのサラリーマンの参考になる内容になっているでしょう。

日頃から無駄な会議が多いと感じたり、一つ一つの業務に必要以上に時間や労力をかけてしまっている方はぜひ読んでみてください。

生産性 マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの 書評

生産性

成長するとは、新たな知識や技術を習得することでも、英語が上手くなることでもなく「生産性を上げること」というのがこの本の主張です。

知識や技術では米国に劣らないにもかかわらず、多くのイノベーションがシリコンバレーから生まれていることの一要因に「生産性」があるといいます。

生産性とは、「成果物」と、その成果物を獲得するために「投入された資源量」の比率として計算され、「アウトプット」÷「インプット」という式です。

つまり、生産性を上げるためには「インプット」を減らす改善と、「アウトプット」を増やす革新の2つの方法があります。

  • 改善:インプットを減らす(投入資源を減らす)
  • 革新:アウトプットを増やす(成果を大きくする)

ちなみに、よく生産性を求めると革新(イノベーション)が起きないと言われていますが、改善によって生み出した余暇時間でイノベーションが起きるため、そのことばは間違っています。

イノベーションを求めるための活動や時間には生産性を求めないという意味であって、日々のオペレーション的業務に関しては生産性を求めるべきなのです。

Googleの20%ルールなども、この思想からきています。

MEMO
Googleの20%ルールとは、業務時間の内の20%を「普段の業務とは異なる」業務のために使って良いという制度。GoogleマップやGmailはこの時間から生まれました。

会議時間を減らそうは、本質的解決ではない

生産性の議論になるとまず検討事項に上げられるのが、無駄な会議の削減です。

特に、会議時間を1時間から30分にしましょうなどの解決策をよく耳にしますが、これは決して本質的解決にはなっていません。

イシューからはじめよ』という問題解決の名著が存在しますが、その中でこの解決方法は「コインの裏返し」と呼ばれます。

コインの裏返しとは、本質的な課題を放置したまま問題を反転させて解決方法とする、問題解決の悪霊を示す言葉です。

営業成績が上がらない → 営業成績を上げるためにもっと頑張ろう、コストが高くて売れない → コストを下げよう といった提案がそれに当たります。

会議の時間が長いことの本質的課題は、一例ではあるものの「労働時間が長くなる主要因になっている」などが考えられます。

だから会議の時間を短くしようと提案してしまっては、コインを裏返しているだけです。

本質的には「会議の生産性を上げること」が最重要課題になっていくはず。

このように生産性を上げることは多くの課題の本質的解決策になる可能性も秘めており、特に日本企業では確実に重要視すべきアジェンダになるでしょう。

マッキンゼー社員の生産性が高い理由

マッキンゼー社員は生産性が非常に高いことで有名です。

彼らは圧倒的成果を出すことで有名ですが、成果が出ない時に「もっと長い時間働かねば」と思い始めたらマッキンゼーで成功することはまずないそうです。

なぜなら本質的な解決策を見出せていらず、その発想方法自体がイケてないため。

たまに、成果が出せていないからせめて頑張る姿勢を見せようと長時間労働をする社員がいますが、それも危険です。

なぜなら、そう考える人は会社目線で考えれば頑張る姿勢などどうでもよく、成果が求められていることを理解できていません。

では、マッキンゼーの社員が生産性が高い理由はどこにあるのでしょうか?

本書では次のようなことが書かれていました。

  • やるべきことの優先順位を明確にしている
  • 優先順位の低いことは大胆に割り切っている
  • 常に結論を先出しする
  • 無駄な説明時間や誤解が生じる余地を削ぎ落としている

単純に「頭が良い」「仕事が早い」ということではなく、圧倒的に生産性が高いのがマッキンゼー社員の特徴なのです。

マッキンゼーの雰囲気は、よくある日本企業に多い次のようなものの真逆です。

  • 上司が帰らないと自分も帰れない雰囲気
  • 一言も発言しないままメモだけ取り続ける会議参加者
  • 枝葉末節にこだわり延々と意思決定を引伸ばす生産性の低い議論

マッキンゼーの社員の生産性を見習って、普段の業務を振り返ってみるといかに生産性のない行動が多いかが見えてくるかおしれません。

生産性を上げる具体的方法

本書で紹介されていた生産性を上げる具体的方法で面白かった2つを紹介します。

  • 常にアウトプットメージを持つ
  • 業務時間をストップウォッチで測ってみる

常にアウトプットイメージを持つ

会議でもタスクでも、常にアウトプットイメージを持って仕事を始めることは重要です。

ゴールが何かを意識した中で作業に取り掛かるのと、そうでないのとでは進み方に差が出ます。

例えばある資料作成を任された段階で、最終アウトプットをイメージして先んじて上司にフィードバックをもらっていれば、もしイメージが違ければそこですり合わせることができるでしょう。

また、アウトプットイメージがあるので必要な情報だけを探す・分析する進み方をすることができます。

逆にアウトプットイメージを持たずに仕事を始めてしまう人は、完成した後に実は全く期待されていたものからずれていたと行ったことが起きたり、作成していく中で不要な情報も大量に読み込んでいることが多いです。

一つ一つの作業では大きな差にならないことも多いですが、長期的に見ると圧倒的な生産性の差になることがありますのでぜひ今のうちから意識してアウトプットイメージを持つようにしましょう。

業務時間をストップウォッチで測る

業務時間を測ってみることも有用です。

現状が把握できなければ、改善をすることができないため、現在自分がどんなことに多くの時間を使ってしまっているのかを可視化することが重要です。

スマホでサクッと計れるのでぜひやってみてください。

ただ、個人的にはtogglという時間計測アプリがおすすめです。

生産性 マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの まとめ

生産性についてまとめました。

生産性を上げることが成長することであるため、常に自分自身の生活や業務で生産性を意識するようにしましょう。

かける時間や労力を減らす工夫と、成果を最大化するための工夫の2つを行って常に生産性を最大状態にしていきましょう。

マッキンゼーの社員のような生産性を身につけることができたなら、より多くのことが人生で達成できるようになるのではないでしょうか。

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