深刻な労働人口不足が叫ばれる現在、転職市場は売り手市場になっています。
売り手市場とは、「売り手」に優位な市場であるということ、つまり求職者が優位。
企業が人材不足に陥っており、採用する立場としては「できるだけいい人」を「早く」採用したいと考えるため、主導権が求職者にあるタイミングです。
転職活動を考えているのであれば、売り手市場を逃しては、非常にもったいないです。
売り手市場で転職すれば、買い手市場の時と比べて難易度の高い企業にも比較的入りやすいよ。
この記事では、次の3つの疑問を解消します。
- 疑問①:現在の売り手市場がいつまで続くのか?
- 疑問②:売り手市場で転職すべき人はどんな人なのか?
- 疑問③:売り手市場でも内定が出ないのはなぜか?
転職する意欲があればいまがチャンスです。
上記3点の疑問に対する答えのみを述べると、
- ①:売り手市場は2020年まで(東京オリンピックまで)
- ②:売り手市場でもっとも転職すべき人は「建築業界」や「介護業界」を目指している人
- ③:売り手市場で内定が出ない人は、大手や有名企業ばかりを狙っている人
それぞれの疑問と回答の内容について詳しく知りたい方は以下のボタンからお好きな順番で読んでいってください。
また、売り手市場における転職活動の戦略(内定が出やすい具体的方法)についても解説しているので、気になる方は合わせてご覧ください。
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【5分で読める】転職の進め方
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転職活動を始めようとしているけど、どうしたらいいかわからない方向け。具体的にどんな転職サービスをどのように利用すれば転職を成功させることができるのかをお伝えしています。
売り手市場はいつまで?
売り手市場には明確な基準があります。
その基準は、有効求人倍率が1.0を超えるかどうかです。
有効求人倍率とは簡単に言えば、1人の転職希望者に対して、どれだけ求人があるかを示す数字。
厚生労働省が出している一般職業紹介状況によれば、令和元年最新(2019年6月)の有効求人倍率は、1.63倍となり、圧倒的な売り手市場であることがわかります。
売り手市場で転職すれば、買い手市場の時と比べて難易度の高い企業にも比較的入りやすいよ。
もちろん、採用に苦労している企業とそうでない企業はあります。
しかし全体傾向としては、仕事を探している転職活動者以上に、企業が募集している求人の方が多いです。
では、この売り手市場はいつまで続くのでしょうか?
結論、2020年をピークにどんどん有効求人倍率が下がっていくと予想されています。
後ほど詳しく説明しますが、東京オリンピックに向けた人材需要ピークが終われば、現在の売り手市場が終わると見立てられています。
つまり、転職市場は2020年を期に収縮していくので、転職を考えている方は現在〜2020年の間に転職をしてしまいましょう。
転職活動をはじめてすぐに内定が出るわけじゃないから、なるべく早めに転職活動をスタートすることをおすすめします。
売り手市場のピークはいつ?
先ほど述べたように、売り手市場のピークは、2020年の東京オリンピックのタイミングです。
東京オリンピックまでは人手不足が叫ばれ続けるでしょう。
逆に、東京オリンピック以降は景気も右肩下がりになると予想され、景気が傾く可能性が非常に高いです。
有効求人倍率は、経済状況や国際情勢に多大な影響を受けるため、2020年を機にどんどんと下がっていくと予想されます。
2008年のリーマンショックの際は求人倍率が非常に低かったよね。就活生では内定をもらった後に内定取り消しを通告されるレベルだったみたいだよ。
事実、2020年の年明けからコロナ禍による経済への悪影響が話題になっていますが、年明けの2020年1月から9ヶ月連続で有効求人倍率は下がり続けており、20年9月の有効求人倍率は1.03倍※にまで下がっています。(※厚生労働省一般職業紹介状況(令和2年9月分))
2008年のリーマンショック後の0.42倍と比較するとまだ売り手市場ではありますが、先ほどご紹介した1.63倍から確実に悪化し続けています。
まだ売り手市場ではありますが、売り手市場から買い手市場に確実になりつつあるので、転職を検討している方は状況が悪化する前に動き出していくべきです。
売り手市場で転職すべき人
売り手市場だからといって、すべての方に転職をおすすめできるわけではありません。
なぜなら、人気な企業は売り手市場であろうと倍率は高く、目指している企業によっては売り手市場であろうと全く関係がないからです。
つまり、売り手市場で有利になるのは特定の企業や業界になります。
売り手市場だからといって、Googleやトヨタに簡単に入れるかと言われれば、そうではないもんね。
では、どのような人がこのタイミングで転職すべきなのでしょうか?
- 業界が成長していて、人材需要が大きい業界・職種への転職を目指している方
- 市場価値・希少価値の高いハイスペックな方
はこのタイミングでの転職をオススメします。
前者については、これから有効求人倍率が下がっていき買い手市場になっていく可能性が高いといえど業界の成長に人材の供給が間に合っていない可能性が高いからです。
人材需要が高いの業界や職種は、IT業界(特にエンジニア)、建築業界や介護業界などが筆頭です。
こうした業界は未経験の方でも積極的に採用していく企業が多いので、未経験からのキャリアチェンジや条件UPを目指した転職も狙いやすいです。
後者については、求人倍率の変化に関わらずいつの時代においても、市場価値の高い人であれば本当に多くの企業からオファーがかかる構造になっているからです。
ハイクラスの求人はいつのタイミングでも倍率が高く合格難易度が高いですが、確率としては買い手市場よりも売り手市場の方が求人数が多く、合格難易度が低いです。
売り手市場では、まずは自分の市場価値を理解することが重要です。市場価値を理解するには大きく2つの方法があります。
一つ目の方法は『ミイダス』などの市場価値を調べてくれる転職サービスを利用することです。
ミイダスでは質問に答えていくだけで簡単に自分の想定年収を知ることができ、自分の市場価値がどの程度か理解することができます。
数分程度で完了するので気になる方はぜひ試してみて下さい。
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二つ目の方法はオファー型の転職サイトに登録することです。
『キャリトレ』などのオファー型の転職サイトを利用することで、登録しておくだけで様々な企業からオファーが届き、自分に対する需要を把握し、市場価値を理解できます。
僕も、キャリトレに登録してるけど、楽天やサイバーエージェントなど名だたる企業からオファーが来たりするよ。
売り手市場での転職活動は、基本的にはオファー型の求人サイトに登録する受け身の転職でも良いです。
たとえば、建築業界への未経験転職を目指すのであれば「【完全版】未経験でも施工管理に転職できる?今からでも狙えるキャリアチェンジと条件UP」も参考になりますので合わせてご覧いただけると良いかと思います。
売り手市場で転職すべきではない人
反対に売り手市場においても転職すべきではない人には、どのような特徴があるのでしょうか。
- 今の職場の在籍期間が短い方
- これといったスキルのない、市場価値の低い方
このような特徴に当てはまるなと感じた方は、売り手市場と言えど今は転職すべきではありません。
転職するよりも、今の職場でもっと腰を据えて働き、「これをやり切った!こんな結果を出した!」といえるような成果やスキルを身に付けることが先決です。
現職において他の環境で通用するスキルを身に付けないまま、いわゆるジョブホッパーのように短い在籍のまま転職を繰り返すと、今後のキャリアの選択肢はどんどん狭まっていくことになります。
いくら売り手市場といえど、経験もスキルもない、かつ1つの会社に長く定着できず社歴を積み重ねてしまう、このような人材を欲しがる会社は少ないです。
厳しい言い方かもしれませんが、上記に少しでも当てはまるなと感じたら、まずは今の職場でもっと頑張るようにしましょう。
売り手市場の中でもさらに売れる人の特徴
売り手市場の中でも売れる人と売れない人(内定が沢山出る人とでない人)はいます。
その違いは何でしょうか?一番は市場価値の差です。
シンプルに言えば、市場価値 = その人の値段 だね。
市場価値が高い人であれば、様々な企業から引っ張りだこです。
逆に市場価値が高くない人は、企業を選ばないと内定はまず厳しいでしょう。
しかし、自身で市場価値を把握するのはとても難しく、自分ならどの企業まで狙うことができるのかの感覚がなかなかないのではないでしょうか?
自分の市場価値がどれくらいと聞かれても、サクッとは答えられないよね。
無料で簡単、正確に市場価値を測りたければ転職エージェントのキャリアコンサルティングを受けると良いでしょう。
僕は20社以上の転職サービスに登録していたので、多くの転職エージェントともお会いしましたが、キャリアコンサルティングを受けるたびに本当に多くの学びがありました。
例えば、現在はこんなスキルを持っている人の市場価値が高いのかといった気づきや、在籍している会社で市場価値を上げるためにはマネジメント経験が必要なのかといった内容です。
結論を述べると、自身の市場価値を正確に把握し、ほんの少しだけ上のレベルの企業を受ける人が売り手市場で最大のメリットを享受できる転職活動者になるでしょう。
おすすめの転職サイトや転職エージェント、転職活動の進め方は下記の記事でまとめていますのでぜひ参考にしてみてください。
売り手市場でも内定が出ないのはなんで?
売り手市場でもすべての方に内定が出るわけではありません。
内定が出ないもっとも大きな理由は、有効求人倍数には非正規雇用が多く含まれているためです。
「正社員求人」の求人数は非正規雇用に比べると少ないのが現実。
企業名だけを見て求人があると思い込んでしまうのはやめて、きちんと求人票で雇用形態を確認しましょう。
また、内定が出ないもう一つ大きな理由に、「大企業・有名企業」を狙いすぎてしまっているケースが多々です。
大企業や有名企業は多くの人が就職を希望しているため、売り手市場だからといって簡単に入社できるわけではありません。
中小企業であれば内定が出るような場合でも、大手や有名企業だけを狙っているから全く内定が出ないといったケースにならないように幅広く転職先を検討するようにしましょう。
大企業や有名企業にあこがれる気持ちはわかりますが、大企業へ転職=成功・幸せに働けるとは限りません。
中小企業だったりあまり目立つような会社ではなかったりしても、業績を伸ばし続けている優良企業は非常に多くあります。
売り手市場の中でなかなか内定をもらえない方は、視野を広げて選択肢を増やしましょう。
転職活動を成功させるための具体的な進め方
転職活動をこれから始める方もいれば、なかなか転職が決まらずに悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
こちらの記事では、転職サービスを20社以上使い倒してきた僕が、転職を成功させるためのコツを紹介しています。
それぞれのステップに合わせて、具体的にどんな転職サービスをどのように利用すれば転職の成功に近づくかお伝えしています。
もし転職活動に悩みを持っているのであれば、ぜひ少しでも参考にしてみてください。
また、今はまだ転職するかわからないという人でも、転職エージェントに相談だけするのも良いのです。
悩みや不安がある人はまず相談してみましょう。
売り手市場の転職活動のまとめ
売り手市場のピークは2020年の東京オリンピックであり、売り手市場で転職活動をすべきポイントは「自身の市場価値を正確に把握し、ほんの少しだけ上のレベルの企業を受けること」だと解説しました。
つまり、転職活動をしようと考えている方がいれば、今のうちから自身の市場価値を正確に把握する努力をして、2020年までに転職活動を行いましょう。
個人的には転職エージェントを利用することをおすすめします。
ぜひご自身の転職意欲と使える時間を考えて、最適な転職活動方法を見つけてみてください。
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