スタートアップに転職すべきでない人は?スタートアップと大手を共に経験した20代が解説

ビジョンを打ち出す力(動かす)

スタートアップには次のようなイメージがあるのではないでしょうか?

  • 自由なカルチャー
  • 圧倒的な成長環境
  • 優秀な同僚や仲間

最近では、大企業からスタートアップに転職する方も増えています。

自由で成長できそうなスタートアップへ転職することも悪くはないのではないか、そんな風に思いますよね。

僕は大学時代にIT系スタートアップでインターンをして、その後新卒で大手企業へ就職しました。

ですので、スタートアップと大企業のそれぞれの良し悪しを知っているつもりです。

その経験も踏まえて、スタートアップへ転職することのリアルについてお伝えしていきます。

スタートアップとベンチャーの違いは?

ビジョンを打ち出す力(動かす)

スタートアップ企業と似たものに、ベンチャー企業があります。

この2つはほぼ同じ意味で使われることが多いですが、定義は少し異なります。

起業の科学』 の著者、田所雅之さんによればスタートアップとベンチャー起業には次のような違いがあるそうです。

スタートアップ ベンチャー
成長方法 ・Jカーブ
・巨額のリターン
・線形的
・そこそこのリターンを着実に
市場規模 ・市場が存在するのかすら不明 ・すでに市場の存在は確認されている
スケール ・一気にスケール ・徐々にスケール
ステークホルダー ・VC(ベンチャーキャピタル)
・エンジェル投資家
・銀行
・自己資金
インセンティブ ・ストックオプション
・キャピタルゲイン
・給料
対応可能市場 ・あらゆる場所 ・限定的な場所
イノベーション手法 ・破壊的イノベーション ・持続的イノベーション

スタートアップが成熟するとベンチャーになるイメージですね。

表の中にあまり聞きなれない言葉もあるかもしれませんので、簡単に幾つかの言葉の定義も説明していきます。

Jカーブ

Jカーブ

Jカーブとはスタートアップが描く成長曲線です。

プロダクト・マーケット・フィット(市場にサービスや製品が広く使われる状態)が訪れるまでは、「死の谷」と呼ばれる期間を過ごします。

資金調達から利益を出すまでにはそれなりの期間がかかりますが、ここに時間をかけすぎてしまうとスタートアップは終わりです。

逆に、死の谷を超えて指数関数的な成長曲線を描くことができれば、一気に成長します。

ローマ字のJのような成長曲線を描くことから、Jカーブと呼ばれており、スタートアップに入社する場合には、この曲線のどこにその企業がいるのかを見極めましょう。

フェーズによって果たすべき役割や成長環境が大きく異なります。

VC(ベンチャー・キャピタル)、エンジェル投資家

スタートアップにとって欠かすことのできない存在が、VC(ベンチャー・キャピタル)とエンジェル投資家です。

ベンチャーキャピタルは、未上場企業に対して資金提供を行う機関、エンジェル投資家は同様のことを行う個人を指します。

有名なところですと、VCはグロービスキャピタルパートナーズ、エンジェル投資家は、けんすうさんや家入一真さんなどがいます。

もちろん彼らもボランティアで資金提供をしているわけではなく、上場後に株式や事業売却で得られるリターンを得ることを目的としています。

従来、起業にはリスクがつきものと考えられてきましたが、彼らのような投資家が現れてからはその考えも薄れてきました。

破壊的イノベーション

破壊的イノベーションとは、既存のルールを根本から覆し、新たな価値を生み出すイノベーションのことです。

例えば、AirBnBが「旅行の際にはホテルに泊まる」という常識を覆し、民泊を世界中に普及させました。

既定路線の上からは成し得ないイノベーションのことを破壊的イノベーションと呼びます。

大手からスタートアップの転職はあり?

分析的に捉え問題を特定する力(見立てる)

スタートアップで働くべきなのか、大手企業で働くべきなのか。

優秀な方ほど、この「大手 vs スタートアップ」の悩みを抱えているような気がします。

結論、その人の考えや目指すキャリア次第です。

スタートアップにはスタートアップの良さが、大手企業には大手企業の良さがあります。

まずは、大企業とスタートアップの比較をしている世の中の意見を見て見ましょう。

やはり、大手もスタートアップ(ベンチャーも含む)は一長一短であるため、どちらが良いとは言えませんね。

大手企業には手厚い研修や福利厚生、もしくは様々な施策を検証するための潤沢な予算があります。

そのため、守られた環境の中で一歩ずつ着実に成長していけるでしょう。

逆にスタートアップは制度や環境は整っていないものの、幅広い範囲の仕事に裁量権を持って取り組むことで総合力が身につきます。

厳しい環境の中に放り出されてサバイブしていく中で、振り返ったら力がついていることが多いのがスタートアップです。

人によっておすすめできる方は変わってきますので、これよりスタートアップに転職すべき人とそうでない人を解説していきます。

スタートアップで働くことのメリット・デメリット 圧倒的成長?スタートアップで働く4つのメリット・デメリット

スタートアップに転職すべきでない人

プロセスを作り込む力(仕立てる)

こんな人はスタートアップに転職すべきではないでしょう。

  • 決められた範囲内の業務をこなすのが好きな人
  • 仕事よりもプライベートを優先させたい人

決められた範囲内の業務をこなすのが好きな人

スタートアップは、資金が尽きる前にプロダクト・マーケット・フィット(プロダクトやサービスが幅広く市場に受け入れられている状態)を達成する必要があるため、短いスパンで圧倒的な熱量を持って結果を出す姿勢が求められます。

そのため、たとえ自分の担当範囲でなくても事業やサービスのためになるなら、献身的に何でもこなしていくスタンスが必要です。

たとえエンジニアであっても営業をしますし、マーケターであっても独学でプログラミングをしてコードを書いてみたり、カスタマーサポートの電話をとったりもします。

スタートアップでは、決められた業務など全く存在せず、各人がプロダクトやサービスをよりよくするために工夫を凝らして働く毎日が待っているのです。

ですので、決められた範囲内の業務をこなすのが好きな方にとってはあまり合う環境とは言えないでしょう。

仕事よりもプライベートを優先させたい人

令和にこんなことを言うのも何ですが、スタートアップの人は非常に長い時間働きます。

人生を捧げている人も多いので、土日も返上して働き続ける人も多くいます。

結果を出すためなら長い労働時間も辛い業務も御構い無しに働く方が多く存在するのがスタートアップです。

ですので、仕事よりもプライベートを優先させたい方にとっては、少し厳しい環境になるかもしれません。

ただ個人的見解ではありますが、20代の若いうちには圧倒的長時間労働をするのも悪くはないと思っています。

20代で身に付けた基礎力を持って30代になれば、成長にレバレッジが効きますし、人生を長い目で見たときには20代を仕事に捧げた経験が確実に生きてくるでしょう。

ただし、仕事だけが人生ではないですし、プライベートに重きを置いている場合にはスタートアップは基本的には合わないですのでやめておくべきです。

スタートアップに転職すべき人

考え抜く・やり抜く姿勢

スタートアップに転職すべき人は、次のような方です。

  • 道無き道を好む人
  • 事業やサービスを作ることに興味がある人
  • 実行力やビジネス総合力を身に付けたい人

道なき道を好む人

スタートアップが歩むのは、道なき道です。

ビジョンを掲げてそこに向かって全員で走っては行くものの、その道は全く整備されていませんし、ゴールにつながっている保証も全くありません。

人によってはストレスになるのですが、そんなカオスな状況を楽しめる人も中にはいます。

僕自身は、Exit後のスタートアップでしか働いたことがないのですが、Exitが決まった時の感動は何物にも変えがたいそうです。

もちろんExitだけがゴールではありませんが、仲間と一緒に壮大なビジョンを掲げて走り続けていくのが好きな方にとっては、スタートアップはぴったりの環境になるでしょう。

体育会出身で、部活動で全国優勝を目指していた人などは、当時の感覚や青春をまた味わうことができるかもしれません。

事業やサービスを作ることに興味がある人

スタートアップに入社する理由で多いのが、将来起業したいといったものです。

スタートアップで働くことで、サービスや事業をどのように作っていくのかを肌感覚で学んでいけるので確かに起業に近づくことはできます。

実際に起業してサービスを作り込んでいる創業者とも近い距離で働くことができるのもメリットです。

0から1を作り上げることの楽しさや辛さを学ぶことができますし、その経験は自分自身で会社を起こそうとしたときに確実に役に立つでしょう。

起業したいのであれば、スタートアップで修行するのは良い選択肢の一つです。

実行力やビジネス総合力を身に付けたい人

スタートアップでは、実行力のない人は生きていけません。

どんなに優れた戦略を描けたとしても、それを実践して成果を出すことができなければ資金が足りなくなり会社が潰れます。

優れた戦略を描けることは素晴らしいですが、スタートアップにおいては泥臭く物事を実行していける人が重要です。

大企業やコンサルティングファーム出身の人がスタートアップに転職して活躍できないケースの大半は、戦略を作った後にそれを泥臭く実行できないことが理由となっています。

スタートアップで成果にこだわっていればおのずと実行力が身につくので、おすすめです。

また、ビジネス総合力も勝手に身につきます。

大企業では、全体の中の一部を担当することが多いですが、スタートアップでは全体が定義されていませんし、そもそも十分な人材がいないことがほとんどなので本当に幅広い業務を扱う必要があります。

スタートアップでは、生き残れれば勝手に成長は付いてくるので、ストレス耐性に自信があり、圧倒的成長を遂げたい方にとってはこの上ない良い環境と言えるかもしれません。

スタートアップで活躍できる人

人を理解し統率する力(動かす)

スタートアップで活躍できるのは次のような方です。

  • 実行力のある人
  • 圧倒的当事者意識のある人
  • 仕事が好きな人

実行力のある人

スタートアップは、生きるか死ぬかです。

口先だけの人間が一番必要ありません。

どんなに優れた戦略を描くことができても、それが実行できなければ何ににもなりませんし、結果にならなければ資金ショートして潰れます。

俗に言う “優秀” な人に多いのが、口先だけで実行できないタイプの人です。

もっとこうすれば事業が拡大するのに、課題はここにあるんだからこれをやったら解決して前に進むよ、そんなことが言えても何の意味がありません。

それを実行することができて、初めて優れた戦略に命が吹き込まれるのです。

実行力はGAFAの求める人材像にも書かれていましたが、どんなに泥臭くとも物事を前に進めていける人材の価値は世界的に見ても高いのでしょう。

そんな実行力をもし持っているのであれば、カオスな状態のスタートアップに飛び込むことで圧倒的成長を成し遂げることができます。

GAFA Googleの面接に落ちたので、GAFAで求められる人材を徹底的に調べました。

圧倒的当事者意識のある人

当事者意識がなければ、スタートアップでは活躍できません。

大企業のように、どこからどこまでが自分の業務で、それ以外は他の人の業務といったことはありません。

事業やサービスを良くするためなら、たとえ自分の仕事でなくてもやるし、できないことであればできるようになるまで勉強します。

元リクルートの人間がスタートアップで多く活躍していたり、起業したりできるのは彼らのDNAの中に「圧倒的当事者意識」が根付いているからです。

すべての事象に対して「自分ごと化」して立ち向かっていくことで、大きな成長が見込めます。

自分ごとできていないと思考停止が起きてしまいますが、圧倒的当事者意識を持って働いていれば目の前に課題やチャンスが現れた時の瞬発力が上がります。

当事者意識を持つことができる方であればスタートアップで活躍できること間違いなしです。

圧倒的当事者意識など「6つのスキル・4つのスタンス」 圧倒的当事者意識など「6つのスキル・4つのスタンス」について元リクルート社員が徹底解説!

仕事が好きな方

仕事が好きなことは、スタートアップで働くための最低条件と言っても良いかもしれません。

ワーク・ライフ・バランス型の人材よりも、仕事が趣味のような人が活躍できる環境です。

物議を醸すかもしれませんが、9時〜5時だけ働いて、プライベートも楽しみたい方はスタートアップではあまり活躍できないでしょう。

時代の流れ的にも、残業なし、仕事もプライベートも充実させることが良しとされている中でも、仕事が好きすぎて気の済むまで働くような人種がこの世にはいるのです。

そんな仕事人間で、事業やサービスにぴったり合うのであれば活躍できるでしょう。

思い切ってスタートアップに飛び込んでみるのもあり

スタートアップに転職すべき人とそうでない人をまとめてきました。

転職すべき
  • 道無き道を好む人
  • 事業やサービスを作ることに興味がある人
  • 実行力やビジネス総合力を身に付けたい人
転職すべきでない
  • 決められた範囲内の業務をこなすのが好きな人
  • 仕事よりもプライベートを優先させたい

スタートアップへの転職は冒険です。

キャリアを築く上で一度冒険をしてみるのは良いと思いますし、年を重ねるほどスタートアップへ飛び込むリスクを取りづらくなってしまいます。

スタートアップに少しでも興味があるのであれば、ぜひ一度話を聞いてみるだけでも良いので動き始めてみると良いでしょう。

スタートアップは転職サイトにあまり掲載されていませんが、少し大きめのベンチャー企業などでしたらキャリトレに掲載があります。

キャリトレはスカウト型の転職サービスでもあるので、まずは登録だけしてベンチャー企業から声がかかるのを待っても良いでしょう。

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