「転職したけど、なかなか会社の環境になじめない…」
「転職先の仕事が思っていたよりもキツい…」
心機一転、あたらしい職場に転職。
しかし、想像していた以上にストレスが襲いかかり
「こんなはずじゃなかった。また仕事をやめたくなってきたかも…」
と悩んではいませんか?
実際にわたしも、転職後に辛い時期を過ごしてきた経験があります。
しかしいまは、辛い時期を乗り越えて、充実感を持って仕事に取り組めています。
ただ当時は、辛い時期を乗り越えるために、試行錯誤の日々。
その日々のなかで、とくに効果的だった方法は以下の2つでした。
「たったこれだけ?」「当たり前のことじゃない?」と思ったかもしれません。
悩みの原因を知って、その原因に対処する。
いたってシンプルな方法なのですが、いざ実践するとなると、これがなかなかむずかしい。
というのも、目の前の悩みや不安で頭がいっぱいになると、自分を客観的にみつめる余裕がないからです。
しかしそんなときこそ、一度立ち止まって「いま、自分は何に悩んでいるんだろう」と、じっくり時間をとって自分に問いかけ、言語化してみてください。
悩みを“見える化”することで、いま抱えている問題を直視でき、これからどのように対処すればよいのかが分かるようになります。
さて、前置きが長くなりましたが、本記事では以下の内容を中心にお伝えしていきます。
- 転職後に辛いと感じる原因
- 転職後の辛さを乗り越える方法
- 再転職のメリット・デメリット
それではまいりましょう。
転職後の辛い時期はいつまで続く?
本題に入る前に、まずは一般的に転職後の辛い時期がいつまで続くのかをご紹介します。
結論をいうと、転職後の辛い気持ちは“半年以内”に解消される可能性が高いといわれています。
実際に、大手転職サイト『doda』の調査では、転職者のなかで不安を感じていた人の約6割が「転職して半年以内に不安が解消された」という報告があります。
不安が解消した | 全体の74.9%(①〜⑦合計) |
①内定後~入社前日 | 0.4% |
②転職初日 | 6.2% |
③転職2日目~1週間 | 6.6% |
④転職1週間~1カ月 | 15.2% |
⑤転職1カ月~3カ月 | 18.9% |
⑥転職3カ月~半年 | 12.8% |
①〜⑥合計(半年以内に不安が解消) | 60.1% |
⑦半年以降 | 14.8% |
不安が解消していない | 全体の25.1% |
出典:doda 転職1カ月、「職場に溶け込む」ためにしたい5つのこと
人によってストレスの感じ方や悩みの深さなどは違うため、すべての人に当てはまるとはいえません。
しかし「辛い時期は半年以内で解消される可能性がある」ということを頭の片隅に入れておくとよいでしょう。
どうして転職後に辛いと感じるの? 4つの理由を紹介
冒頭でもお伝えしたように、転職後の辛い時期を乗り越えるための第1ステップとして
転職後に辛いと感じる理由を言語化(=言葉で表すこと)する
ことが大切です。
とはいえ、いきなりそう言われても、なかなか悩みを言語化するのはむずかしいと思います。
そのためいまから、参考となるように、多くの人が転職後に抱えやすい悩みを紹介していきます。
「そうそう、この悩みは自分に当てはまる」と認識できたら、その悩みに対処していけば、おのずと解決方向へと向かっていけるでしょう。
さて、転職後に辛いと感じる原因として、以下の4つに当てはまるケースが多いです。
- あたらしい人間関係による気疲れ
- 社風に慣れていない
- 業務でミスを連発してしまう
- 生活リズムの変化
それぞれの原因について、より詳しく見ていきましょう。
【転職後に辛い理由①】あたらしい人間関係による気疲れ
転職後に大きなストレスとなりやすいのが人間関係。
転職して間もないころは、上司や同僚がどういう性格・価値観なのか分からないため、どうしても気を遣って接してしまいますよね。
仕事が終わったらどっと疲れが出てしまった…なんて経験をした方も多いのではないでしょうか?
さらに上司とそりが合わないなんてことがあると、いっそうストレスに。
多くの人たちに気を遣いつつ、上司の顔色をうかがいながら過ごす毎日に、大きなストレスを抱えている方もいるかもしれません。
【転職後に辛い理由②】社風に慣れていない
社風とは、カンタンにいうと会社独自の雰囲気や価値観を指します。
会社には、それぞれ社風があります。
そのため、以前勤めていた会社の雰囲気とガラリと変わる可能性も。
慣れていない環境に飛び込むと、どうしてもストレスを感じてしまうのが人間です。
転職先の社風に慣れてくれば良いのですが、なかには「社内の人たちの雰囲気についていけない…」と感じてしまい、会社にいること自体が強い苦痛となってしまうケースもあります。
【転職後に辛い理由③】業務でミスを連発してしまう
転職先も同じ職種だとしても、(転職先の)会社独自のルールがあったりするため、転職してすぐは覚えることが多いと思います。
そのため、どうしても最初のころは業務でミスを連発してしまい、強いストレスを感じてしまうケースもあるでしょう。
「自分のミスがほかの人に迷惑をかけてしまっている…」
「ミスばかりして、なんて自分はダメなんだろう…」
など、自分を責めてしまう方もいるのではないでしょうか?
【転職後に辛い理由④】生活リズムの変化
転職によって、以前と勤務時間や休日が変わったりすることもありますよね。
このように生活リズムが変わることで、疲れがたまってしまうことがあります。
さらに、慣れない仕事によりストレスもどっと積み重なり、その結果辛い気持ちが生じることもあるのです。
転職後の辛さを乗り越える6つの方法
転職後に辛い気持ちとなる原因はみえてきましたか?
もし原因を突き止めたら、あとはその原因に対処していくだけです。
この章では、辛さを乗り越えるための参考となる方法を紹介しますね。
その方法とは、以下の6つです。
- 規則正しい生活をする
- 友人や家族、社内の人に相談する
- 自分に優しくする
- 仕事のほかに没頭できるものを見つける
- 辛いのは一時的かもしれないと考える
- 業務を覚えることに全力を傾ける
いまからそれぞれ詳しくお伝えしていきます。
【対処法①】規則正しい生活をする
ストレスによって疲労がたまると、どうしても生活習慣が乱れがちになります。
暴飲暴食や睡眠不足、そして運動不足など…。
しかし、転職して辛い時期だからこそ、生活の質にはこだわることをおすすめします。
睡眠・食事・運動を大切にすることで、心身ともに健康な状態を保てるでしょう。
生活リズムを崩さないよう、規則正しい生活を意識してくださいね。
【対処法②】友人や家族、社内の人に相談する
これは多くの方がとる方法だと思います。
友人や家族など、自分が信頼を置ける人に思い切って胸の内を明かしてみると、モヤモヤしていた心がスッキリすることがあります。
あとは、転職してなるべく早い段階で、悩みを吐き出せる人を「会社内で作る」ということもおすすめです。
やはり仕事の悩みを解決するには、社内の人たちの存在が不可欠です。
とはいえ、まだ転職して間もないため「社内の人には相談しにくい…」という人もいると思います。
そのため、同僚や上司に対して、普段から少しずつ自分からコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか?
すると相手から話しかけられやすい雰囲気を作ることもでき、結果的にどんどんコミュニケーションの量が増えていくでしょう。
普段から社内の人と話しやすい環境を作ることができ、ひいては仕事上の悩みを相談しやすくなるでしょう。
ひとりで悩みを抱えていると、どんどんストレスが溜まっていきますよね。
ぜひ、相談できる人たちを普段から意識的に作ってみてはいかがでしょうか。
【対処法③】自分に優しくする
転職して間もないとき、慣れない業務でミスを連発したり、周りとうまくコミュニケーションがとれなかったりすることがよくあります。
失敗するたびに「なんて自分はダメなんだろう…」と自己嫌悪におちいることもあるかもしれません。
しかしそんなときでも、自分を責めすぎないようにしてください。
自分を責めすぎると、ストレスが過度にたまったり、自分自身に大きなプレッシャーを与える続けることになります。
そして、自分のことばかりに目を向けてしまうため、「何を改善していけばよいのか」という、自分を客観的にみつめる視点を持ちにくくなります。
そのためまずは、自分を責めないで、心を落ち着かせる必要があるのです。
ではどうやって、心を落ち着かせることができるのでしょうか?
その方法とは、自分自身には優しくしてあげること。
自分を大切にできるのは、他の誰でもないあなた自身です。
「自分は十分頑張ってるよ」
「今日も1日がんばったね」
このように、自分に優しく語りかけ、そしてどんな自分でも認めてあげてください。
まずは心の安定を取り戻すことが大切です。
それから、次の一歩を踏み出していきましょう。
【対処法④】仕事のほかに没頭できるものを見つける
仕事で辛い気持ちが続くと、休みの日も嫌な感情に引っ張られてしまうこともあるでしょう。
そのため、仕事で頭がいっぱいにならないように、仕事以外で没頭できるものを見つけることも対処法として有効です。
また、没頭といえないまでも、ちょっとの時間楽しむ程度のことでもストレス発散につながります。
- 映画・アニメを観る
- スポーツをする
- 音楽を聴く
- 旅行に出かける
- ドライブをする
- ゲームをする
- 本を読む
など、自分の興味のあることに、気軽に取り組んでみてはいかがでしょうか?
【対処法⑤】辛いのは一時的かもしれないと考える
先ほどもお伝えしましたが、転職者をして不安を感じていた人の約6割が「転職して半年以内に不安が解消された」という報告があります。
転職して間もない頃は、なにもかも初めてなので、どうしてもストレスがかかりやすいものです。
しかし半年もすれば、ある程度は仕事を覚えたり、人間関係もよくなってきたりすることで、不安な気持ちも和らいでくるケースもあります。
そのため、「辛い時期は今だけかも」と考えると、上手くストレスと付き合えるかもしれません。
ただし、パワハラやセクハラを受けている場合は別です。
すぐに社内の相談窓口に報告しましょう。
もし、会社に相談できないようなら、外部機関に頼ってください。
以下のサイトは、厚生労働省委託事業である「ハラスメント悩み相談室」(無料)です。
パワハラやセクハラ、マタハラなどに関する悩みを、メールもしくは電話で相談することができます。
会社に相談しにくい場合は活用してみてください。
【対処法⑥】業務を覚えることに全力を傾ける
業務についていけずに悩んでいる場合は、とにかく仕事を覚えることに全力を傾けることをおすすめします。
- 上司や先輩から教えてもらったことは必ずメモをとる
- とったメモはくり返し読みこんで頭に叩きこむ
- 分からないことは質問する
- 本を読んで勉強する
- セミナーに参加する
すべて当然のことだと感じると思います。
しかし、愚直に、そして素直に学ぶことが、仕事を早く覚えるための1番の方法です。
きっと同僚や上司も、そんなあなたのがんばっている姿をみてくれていると思います。
そのなかで社内の人たちとのコミュニケーションが生まれたり、信頼関係が強くなったりすることもあります。
このように業務を覚えることに一生懸命になることは、さまざまなメリットがあるのです。
それでも辛いときは再転職を考える
これまで紹介した対処法を試してみても、転職後の辛さや悩みを解消できない場合もあるでしょう。
その場合は、「再転職をする」という選択肢もあげられます。
とはいえ当然ながら、再転職にもデメリットとメリットがあります。
いまからご説明しますので、ぜひチェックしてくださいね。
再転職のデメリット
まずは再転職するデメリットは、以下の2点があげられます。
再転職するデメリット
- 転職して間もないころは収入が低くなる可能性がある
- 転職するときに不利になる可能性がある
1つ目のデメリットは、会社にもよりますが、転職をしたらまずは試用期間となり、通常よりも給料が安くなる可能性があることです。
そのため、毎月の生活費を考慮した上で、転職を検討する必要があります。
2つ目のデメリットとして、転職をくり返していると、次の企業に応募した際に、人事担当から「またすぐに辞めてしまいそうな人だな」と思われ、書類審査でふるいにかけられてしまう可能性があることです。
再転職をする際は、このようなデメリットを頭に入れた上で検討してみてください。
再転職のメリット
再転職のメリットは、以下の3点になります。
再転職のメリット
- キャリアアップできる可能性がある
- 自分に合った仕事に出合える可能性がある
- 仕事が楽しくなり、充実した毎日を送れる可能性がある
人それぞれ、能力には「強み・弱み」があります。
仕事で結果を出すためには、自分の強みにマッチした職業を選ぶことが大切です。
以前の職場では自分に合わない業務だったとしても、再転職先では、自分の強みを生かせる仕事と出合えるかもしれません。
その結果、仕事で業績を上げることができ、キャリアアップにつながる可能性もあるのです。
さらに仕事もどんどん楽しくなり、充実した毎日を送れるようになるかもしれません。
転職に迷ったときは転職エージェントに相談する
さて、再転職しようと思ったときに活用してほしいサービスが「転職エージェント」です。
転職エージェントとは、転職のプロである「キャリアアドバイザー」があなたの担当となり、求人探しから転職までをサポートしてくれるサービスです。
サポート内容の例として
- 求人の紹介
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 面接対策
- 面接の日程調整
- 労働条件の交渉
などをすべて「無料」でおこなってくれる会社がほとんどです。
そのため、
「自分ひとりで転職活動を進めるのは不安だな…」
「転職活動になかなか時間を取ることができない」
という方は、ぜひ転職エージェントを活用してみてください。
おすすめの転職エージェントは?
実は、転職エージェントは数えきれないくらい存在しています。
そのため、各転職エージェントの情報を一つひとつ調べていくと莫大な時間がかかるのです。
そこで、実際に20社以上の転職エージェントを試してみたわたしが、以下の記事でおすすめできる転職エージェントをまとめました。
3サービスとも無料で利用できるため、まずはすべて登録してみるのがおすすめです。
転職後の辛い時期に関するよくある質問
- 転職後のストレスのピークはいつでしょうか?
-
転職後のストレスのピークは「入社1~3ヵ月」といわれています。
職場に馴染めなかったり、仕事が覚えられなかったりと入社間もない頃は、ストレスを感じる人が多いようです。
ただ転職者の約6割が「転職して半年以内に不安が解消」されているようです。転職後にストレスや不安が溜まっている時の乗り換え方はこちらで解説しています。
- 転職してから3ヶ月経っても仕事に慣れない場合はどうすればいいですか?
-
仕事に慣れない時は「とにかく仕事を覚えることに全力を傾けること」をおすすめします。
当然だと思う方はいるかもしれません。ただ愚直に素直に学ぶことが仕事に慣れるための一番の近道です。仕事に慣れない時の対処法はこちらで解説しています。
- 転職先で自信をなくした時の対処法を教えてください
-
転職先で自信をなくした時は、初めに「なぜ自信をなくしたのか」を考えましょう。次に「自分の強み」を書き出し、その強みに対する「小さな成功体験」を積むことを意識してください。
どうしても「自分の強み」が分からない場合は、家族や友人などの第三者に聞いてみるのがおすすめです。
【まとめ】転職後の辛い時期を上手に乗り越える方法
最後に、本記事のおさらいをします。
- 規則正しい生活をする
- 友人や家族、社内の人に相談する
- 自分に優しくする
- 仕事のほかに没頭できるものを見つける
- 辛いのは一時的かもしれないと考える
- 業務を覚えることに全力を傾ける
- あたらしい人間関係による気疲れ
- 社風に慣れていない
- 業務でミスを連発してしまう
- 生活リズムの変化
転職後、辛い時期は誰にでも起こりうるものです。
もし辛い時期が訪れたときは、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
しかしなかには、「再転職したい」という方もいるでしょう。
その際は、再転職のメリット・デメリットを天秤にかけ、「いますぐ再転職すべきかどうか」を冷静に考えてみてください。
- キャリアアップできる可能性がある
- 自分に合った仕事に出合える可能性がある
- 仕事が楽しくなり、充実した毎日を送れる可能性がある
- 転職して間もないころは収入が低くなる可能性がある
- 転職するときに不利になる可能性がある
そして再転職を決めた場合は、まずは転職エージェントに相談してみることをおすすめします。
転職のプロがあなたの担当となり、転職における悩みに誠実に向き合ってくれます。
さらに、転職を決めたら、書類の書き方や面接などのアドバイスをもらうこともできますよ。
転職エージェントは、転職活動における心強い味方となってくれるため、ぜひ活用してみてください。
3サービスとも無料で利用できるため、まずはすべて登録してみるのがおすすめです。
なおおすすめの転職エージェントは、以下の記事で詳しく紹介しています。
本記事によってあなたの悩みが少しでも解消できれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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